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必殺仕掛人―春雪仕掛人ー [池波正太郎の世界]

☆必殺仕掛人――春雪仕掛人――
(1974年制作、貞永方久監督、脚本:安倍徹郎、音楽:鏑木創、撮影:丸山恵司、原作:池波正太郎
緒方拳、林与一、山村聡、岩下志麻、夏八木勲、竜崎勝、地井武男、花澤徳衛、佐々木高丸、村井国男、高橋長英、ひろみどり)
   
松竹製作、必殺仕掛人劇場用映画第3作(劇場用最終作)。
今回仕掛ける相手は、岩下志麻扮する猿塚のお千代、勝四郎(夏八木勲)、定六(地井武男)の3人で、仕事の起こりは、蓑火の喜之助(佐々木高丸)、そして花澤徳衛演ずる瀬音の小兵衛で、猿塚のお千代、蓑火の喜之助は、池波正太郎原作「鬼平犯科帳」の登場人物からの借用で、池波正太郎原作の「藤枝梅安―春雪仕掛人―」とは、内容が大きくことなっている。

3人は、子供から女まで全員皆殺しの凶悪犯で、盗賊の掟に反するとのことで、同じ盗賊から殺しを依頼される羽目となる。仕掛けるのは、藤枝梅安(緒方拳)、小杉十五郎(林与一)で、元締めは音羽屋半右衛門(山村聡)で、残念ながら彦次郎は登場しない。この作品には、女性の裸や濡れ場が頻繁に登場するが、時代の要請でもあったのだろう、男性を意識した作品作りとなっている。

池波正太郎の小説とは別物と思えば、それはそれで楽しめるが、やはり釈然としない。さまざまな事情があるのだろうが、もう少し原作に近い作品であってほしかった。
地井武男扮する定六は、風呂場で殺され早めに画面から消えてゆく。夏八木勲扮する勝四郎が、お千代の情夫で子分を演じていてなかなか渋いところを見せる。竜崎勝も好演で、小杉十五郎と立ち会う剣客役が似合っている。

今回は、お千代から離れて押し込みに入る勝四郎を迎え撃つ蔵の中で、音羽屋半右衛門が、立ち回りも見せるという一遍で、小説ではありえない場面もある。
お千代は、梅安が昔捨てた女という設定で、そのことで梅安が窮地に陥る場面もあるが、必要だったかと言えば、必要なかったように思える。

“毎日が映画日和” 75点

必殺仕掛人―梅安蟻地獄ー [池波正太郎の世界]

☆必殺仕掛人―梅安蟻地獄―
(1973年制作、渡邊祐介監督、脚本:宮川一郎、渡邊祐介、音楽:鏑木創、撮影:小杉正雄、原作:池波正太郎
緒方拳、林与一、山村聡、佐藤慶、小池朝雄、秋野大作、松尾嘉代、津田京子、ひろみどり)
   
テレビドラマとして制作された「必殺仕掛人」が好評だったことから映画製作されたが、この映画はその2作目である。

藤枝梅安が主役だが、この映画には彦次郎は登場せず、池波正太郎の短編「殺しの掟」に登場する岬の千蔵(秋野大作)が音羽屋半右衛門(山村聡)の子分として登場する。藤枝梅安は、さまざまな俳優が演ずる人気の役だが、多くのテレビドラマ、映画の中では、緒方拳の藤枝梅安が明るさも有り良く似合っているように思う。(渡辺謙、小林佳樹がまあ合格点か、萬屋錦之介、岸谷五郎は合わない様に見えるし、田宮二郎は、もう何作か見たかったところ)

物語は、池波ファンであれば良く知っている内容だが、伊豆屋長兵衛(佐藤慶)、山崎宗伯(小池朝雄)を2人の名優が演じこの映画を良く盛り上げている。
絶品なのは松尾嘉代で、山崎宗伯の愛人役なのだがキャラクターといい、醸し出す色気といいドンピシャで、テレビドラマで清純派時代から見慣れている女優だが、出演時は30歳で、大人の女性の魅力満載の演技である。

音羽屋半右衛門も大柄な山村聡が演ずるというのも、ちょっとイメージと違うのだが、流石の貫禄を見せていて、腰の据わりが良い。小杉十五郎役の林与一もはまり役で、旅先で出会った薄幸な娘を助ける正義感溢れる役柄で、中々の好演を見せていて、好感度が高い。
池波正太郎ファンにとっては、原作と大きく違う設定でちょっと、がっかりの部分もあるが、映画としてはそれなりに面白く出来ていて、楽しめる内容である。もう少し、悪役2人の非道を画面で見せてくれると臨場感が高まり、もっと盛り上がったかもしれない。

“毎日が映画日和” 75点

必殺仕掛け人 [池波正太郎の世界]

☆必殺仕掛人
(1973年制作 渡邊祐介監督、脚本:渡邊祐介、安倍徹郎、音楽:鏑木創
撮影:小杉正雄、原作:池波正太郎
田宮二郎、高橋幸治、山村聡、野際陽子、川路民夫、秋野大作、室田日出男
森次晃嗣、三津田健、浜田寅彦、穂積隆信、川崎あかね、谷村昌彦)
   
池波正太郎の小説「殺しの掟」と「藤枝梅安」をベースに制作されたテレビ時代劇が好評だったことから制作された「必殺仕掛人」の劇場用映画第1作。
藤枝梅安役は、田宮二郎、西村佐内役は、高橋幸治が演じている。

仕掛ける相手は、実の妹お吉(野際陽子)と悪事を働く一味のリーダー孫八(川路民夫)、そしてそれに加担する悪徳同心の又十郎(室田日出男)である。
映画では、実の妹かどうかはっきりしないという脚本だが、原作(おんなごろし)では実の妹とはっきりと明記されている。

娯楽時代劇としては、退屈せずに観ていられるし、挿入されるエピソードも面白い。ただ、原作の雰囲気から感じる匂いや色彩がちょっと違うような感じがする。もっと徹底してリアルなタッチで描いた方が、作品としての価値は高まったように思う。

映画でいえば、フランスのジャン=ピエール・メルヴィルのようなタッチで制作できれば、傑作時代劇として語り継がれたかも知れないが、まあ娯楽時代劇という設定では、望むべくもないのだが、、、。

一旦、けりがついた様に思われたが、親身になって世話をしてくれた聖天の大五郎の裏切りに会い、跡目を次ぐ予定だった為吉が殺されることで、音羽屋半右衛門(山村聡)が、自ら依頼人でもある大五郎とその一味を殺すという、この映画ならではのシーンも登場する。
梅安の行き付け井筒屋のおもんと初めて結ばれるシーンなども出てくるが、梅安ファンには堪らない場面だろう。

“毎日が映画日和” 65点


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