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山椒大夫 [溝口健二監督の幽玄な映像美満載]

☆山椒大夫
(1954年制作、溝口健二監督、脚本:八尋不二、依田義賢、撮影:宮川一夫、音楽:早坂文雄
田中絹代、花柳喜章、香川京子、進藤英太郎、浪花千栄子、菅井一郎、三津田健、清水将夫、毛利菊江、津川雅彦、見明凡太郎)
   
1950年代日本の映画人たちのレベルの高さを実感できる映画。
溝口健二は、「西鶴一代女」「雨月物語」とヴェネツィア国際映画祭で、国際賞、銀獅子賞を連続受賞し、この作品でも銀獅子賞を受賞し3年連続名誉ある賞を受賞した名監督で、残念ながら58歳という若さでこの世を去った。

森鴎外の小説「山椒太夫」を脚色し、モノクロ画面ながら撮影技術やロケ撮影の美しさ、美術、衣装、音楽等いずれも素晴らしく、観る者を惹きつけずにはおかない。

「安寿と厨子王」として知られる物語だが、平安時代末期、農民を助けようとした父親が左遷されたことで、会いに行こうとした母と娘、息子の3人が、騙され生き別れとなる事から起こる悲劇を、ドラマチックに描く物語。

何とも悲しいストーリーで、佐渡へ流される母、荘園で働かされる妹と兄、妹は兄を助けようと自らの命を絶つが、安寿役香川京子(出演時23歳)が美しい。厨子王役の花柳喜章は、あまり馴染みはないものの熱演で、特に後半実力を発揮、ラスト母親と佐渡で再開するシーンは、涙失くして観られない珠玉の名シーンが連続する。妹を失った悔しさ、母親と再会できたうれしさが、観る者の胸を打つ名演技である。

母親玉木役の田中絹代は、言わずと知れた日本を代表する大女優であり名女優でもある。溝口健二に重用されるが、後に田中絹代が監督する作品を巡って意見の相違があり、以後田中絹代は、溝口作品への出演は無くなった。

作品は、平安時代を背景に、当時の政治の在り方や権力者の横暴なども描かれていて、見応えある作品となっており、セットも含め総体的にスケールの大きな作品に仕上がっている。
山椒太夫を演ずる、進藤英太郎は、テレビドラマ、特に時代劇の悪役でなじみ深いが、俳優になるまでのさまざまな人生経験を生かした豪快な演技が、持ち味の演技派である。憎々しい役を演じていて、実力を発揮している。溝口健二監督に好まれ、数多くの作品に出演している。

厨子王の少年期を、津川雅彦が演じている。
溝口健二監督作品の多くは未見で、是非多くの作品を観たい監督である。

“毎日が映画日和” 100点


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