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地獄に堕ちた勇者ども「La Caduta degli dei」 [ヴィスコンティの映像美に酔いしれる!]

☆地獄に堕ちた勇者ども「La Caduta degli dei」
(1969年製作 ルキノ・ヴィスコンティ監督、脚本:ニコラ・パダルッコ
エンリコ・メディオーリ、ルキノ・ヴィスコンティ、撮影:アルマンド・ナンヌッツィ、パスカリーノ・デ・サンティス、音楽モーリス・ジャール
ダーク・ボガード、イングリッド・チューリン、ヘルムート・グリーム、ヘルムート・バーガー、シャーロット・ランプリング、ルノー・ベルレー、ウンベルト・オルシーニ、フロリンダ・ボルカン)
     
1930年代ドイツで製鉄会社経営者一族が、ナチスの台頭や親衛隊との結び付きや、家族や取り巻く人々の思惑に翻弄されながら崩壊していく姿を157分にまとめたヴィスコンティの力作である。

製鉄王エッセンベック男爵の誕生日お祝いに、一族郎党が集まるが、それぞれ思惑有りげな雰囲気。
その夜、未亡人の娘と会社の重役フリードリヒ(ボガード)は、男爵を殺害し、実験を握ったかに思えたが、圧力を掛ける親衛隊アッシェンバッハ(ヘルムート・バーバー)は、次から次と策略を弄し、一族を抹殺してゆく。

この映画が楽しそうだから観たいとか、面白そうだからという類の映画ではなく、ヴィスコンティの映画を観る場合は、覚悟が必要で、その覚悟とは、とにかく最後まで必ず観ることに尽きる。監督の意図していることが良く分らなくても、とにかく見終わって感じることである。

映画が1枚のキャンバスだとすれば、全体の画調があり、その中にはさまざまなエピソードや被写体が鮮やかな或いはよどんだ色彩で彩られて行き、1枚のキャンパスとなり絵画として観客の眼に触れるのと一緒で、映画も、劇中のさまざまなエピソードに一喜一憂したり、驚嘆の叫びや落胆の涙を流したりしながら最後に描かれる結末にいろんな感想や夢や希望を抱くのである。

ヴィスコンティの映画は、美術や頽廃的ムードの描き方が傑出していて映像美を堪能できる。
残念ながら、「ヴェニスに死す」もそうだったが、この映画も夢や希望は抱けなかった。
崩壊していく個であったり、家族であったりを描いているとすれば、その描き方に独特の美学を見出す監督ということであろう。

大衆が、俺の芸術を解らなくても構わない、わかる奴だけ観ればよい。そんなヴィスコンティの潔さを感じる。
次は、「ルートヴィヒ」「家族の肖像」「山猫」に挑戦したい。

“毎日が映画日和” 85点

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