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古都(中村登監督+川端康成原作) [川端文学の名作を映画化]

☆古都
(1963年製作 中村登監督 脚本:権藤利英、音楽:武満徹、撮影:成島東一郎、原作:川端康成
岩下志麻、宮口精二、中村芳子、長門裕之、東野英治郎、吉田輝雄、早川保、浪花千栄子、田中春男)
       
1963年度アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品である。

京都を舞台に、生き別れとなった双子姉妹の数奇な運命を、京都の代表的な風景や寺社そして祭りを背景にして描いた川端康成原作「古都」の映画化。

中村登監督は「波の塔」「愛染かつら」「紀ノ川」「千恵子妙」等の文芸作品の巨匠で知られ、「千恵子妙」では、1967年度のアカデミー賞外国語映画賞で、2度目のノミネート作品ともなっている。(「古都」も「千恵子妙」もヒロインは、岩下志麻)

しっとりとした画面、京都の四季折々の美しい風景を余すところなく映し出した成島東一郎の撮影が素晴らしい。(中村登監督と成島東一郎は、「紀ノ川」でもコンビを組んでいる。)京都室町の呉服問屋を舞台に、一人娘千重子が、祇園祭りの夜に八坂神社で生き別れとなっていた妹、苗子と出会うことから、交流が生まれるが、身分や教養の違いを悟った苗子は、一晩だけ一緒に過ごすと、二度と会うまいと決意し、山の村へ帰って行くという物語。

武満徹の音楽、音響効果、美術もいかにも京都らしい雰囲気を醸しだしている。
岩下志麻(出演時22歳)が、二役を演じ美しい。早くに両親を亡くし苦労して育った北山杉の加工仕事をする苗子と不自由なく育てられた呉服商の娘千重子の身分の違いや生い立ちの違いなどの性格描写を的確に捉え、役作りに活かし熱演している。(演出力も見過ごせない)

宮口精二が、呉服商の旦那役を演じベテランの味を出せば、浪花千栄子が置屋の女将、東野英治郎が、機織り職人の旦那で存在感を見せ、京都らしい伝統や商家のしきたりなどをエピソードに取り入れながら綴る堂々たる文芸大作となっている。

冒頭の京都の街並みを俯瞰で捉える瓦屋根のシーンから、北山杉を見上げたり、遠望するシ-ン、化野の念佛寺、大文字の送り火、清水寺、平安神宮等々素晴らしいアングルからの撮影シ-ンが見所となっている。
原作の文体同様、美しい表現力で、中村登監督の代表作であろう。

“毎日が映画日和” 90点



タグ:美しい名作
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