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戦争の無意味さを知る作品! ブログトップ

ビルマの竪琴(市川昆監督) [戦争の無意味さを知る作品!]

☆ビルマの竪琴
(1985年制作 市川昆監督 脚本:和田夏十、撮影:小林節雄、音楽:山本直純    石坂浩二、中井貴一、川谷拓三、渡辺篤志、小林捻侍、北林谷栄、浜村純、常田富士男、菅原文太)
    
ビルマ(現ミャンマー)を舞台とした竹山道雄が書き上げた児童文学映画化。
市川昆監督は、1956年の映画化に次いで2度目の映画化である。

題材は、戦争の悲惨さで、日本から遠く離れたビルマで亡くなった戦友たちの無残にも捨てられている多くの日本兵の死体を見た水島上等兵が、仲間の下へ戻ることをあきらめ本物の僧侶となって日本兵の埋葬と霊を慰めるためにこの地へ残ろうと決心する。

終戦間際のビルマ戦線が舞台。水島上等兵の所属する井上小隊は、終戦を知らされ、イギリス軍に降伏し収容所生活を送る。山に立てこもる舞台を説得する為、説得役を仰せつかった水島は、説得に失敗した帰り多くの日本兵の亡骸が無残にも捨てられている光景を目にすることから、このままにしておいていいのだろうかと思い悩み、自分はビルマに残って霊を慰めようと覚悟する。竪琴やオウム、現地の老婆などを上手く使い感動を呼ぶ。

映画としても、見応えがあり隊長役の石坂浩二が、隊員に合唱を教え随所に合唱シーンが出てくるのも、この映画が戦争には反対なのだよと訴えているようである。テーマは“反戦”で、声高にならず静かに語りかける。
児童文学として書き上げた小説ということではあるが、ここに描かれたストーリーは、広く世界のこどもそして大人にも理解されるであろう。

日本映画の名作の1本。リメイクする前の映画も是非見よう。
昨日、訃報を知った「菅原文太」が、山に残る舞台の隊長役で出演。
絶対に降伏せず、玉砕を選択する隊長役で、説得に来た水島を罵倒するが反戦を訴えた俳優でもある  合唱!!

“毎日が映画日和” 70点

戦場「Battleground」 [戦争の無意味さを知る作品!]

☆戦場「Battleground」
(1949年制作 ウィリアム・A・ウェルマン監督 脚本:ロバート・ピロッシュ、撮影:ポール・C・ヴォ―ゲル、音楽:レニー・ヘイトン
ヴァン・ジョンソン、ジョン・ボディアック、リカルド・モンタルバン、ドン・テイラー、ジェームズ・ホイットモア、リチャード・ジェーケル、ジョージ・マーフィー、マーシャル・トンプソン、アマンダ・ブレイク)
     
ベルギー戦線で、連合軍の一員として、前線で戦うアメリカ歩兵1010部隊に所属する兵士たちの戦場での日常を描いた戦争映画の傑作。

大作でもなく、豪華な出演者が沢山出る映画でもない、迫力あるスぺクタル的な戦闘シーンがこれでもかと出てくる訳でもないが、心に残る映画となっている。大げさに盛り上げるわけでもなく、感動するシーンを強調して演出するわけでもないが、戦場においては何気ない事柄を映し出すことで、余計に戦争の無意味さを感じさせる映画で、淡々とした演出のウィルマン監督の手腕が光る。

死んでいく仲間をゆっくり弔う暇もなく、敵との戦いを強いられる戦争という非現実的な世界を描いていて秀悦である。
ウィリアム・A・ウィルマン監督は、数々の作品を発表している監督で、西部劇から冒険活劇、社会派ドラマから戦争物と多くの名作を残している。特に知られるのは、第1回アカデミー賞作品「つばさ」の監督として知られる。

ツボを心得た演出で、あきさせない。静かな語り口の中にも、戦争の悲惨さも取り入れ、声高ではないがナチスが挑んだ戦争に、参戦しなくてはならない意義を説く。その意義を説く戦場牧師のクリスマスの祈りの場面が、素晴らしい。
アカデミー賞脚本賞と撮影賞(白黒)を受賞した名作である。作品賞、監督賞にもノミネートされている。

ヴァン・ジョンソンやジョン・ボディアック、リカルド・モンタルバンやジェームズ・ホイットモアなどが出演しその他の兵士役の多くも、名演技を見せる。若かりし頃のリチャード・ジェーケルが、顔を出しているのもうれしい。ジェームズ・ホイットモアが、良い味を出して儲け役。

“毎日が映画日和”90点

最前線物語「The Big Red One」 [戦争の無意味さを知る作品!]

☆最前線物語「The Big Red One」
(1981年公開・再公開 サミュエル・フラー監督・脚本、撮
影:アダム・グリーンベルグ 音楽:ダナ・カプロフ  リー・マービン
マーク・ハミル、ロバート・キャラダイン、ボビー・デ・チッコ、ケリー・ワ
ード、ステファーヌ・オードラン)
     
映画の舞台は、第2次世界大戦で、最前線で戦う部隊「The Big Red One」の
世界各地での戦闘体験をさまざまなエピソードをもとに淡々と描いていく。
殺人と戦争殺人の違いを訴えるテーマが根底にあり、オープニングは、軍曹役
のリー・マービンが、第1次世界大戦で終戦を知らないがゆえにドイツ人兵を
殺害してしまうシーンからである。

アフリカやヨーロッパ各地でドイツと戦う若い兵士達と軍曹の終戦までの戦場
を舞台とした映画で、北アフリカ戦線での戦い、ヨーロッパ各地での戦争体験
を、監督の実体験を反映させながら描かれている。

公開当時かなりカットされた場面を、監督死後、意志を継ぐ人たちが編集しなおし、カットされた場面
を追加し、効果音の再録音などで、監督の意志を取り入れた160分のロングバージョンを見たのだが、傑作と呼べる映画となった。

軍曹役の、リー・マービンは、実際海兵隊に所属していたとのことだが、若い兵士のリーダー役として、言葉数はすくないものの、的確な指示を与え、軍の規律を守り、厳しく指導するものの、明日をも知れぬ若者達を見守るその眼が暖かい軍人役を渋く演じている。

最後まで、生き残る4人の兵士がそれぞれ個性豊かで、マーク・ハミル以外は、ほとんど知らない俳優ばかりだが、個性豊かな演技で長丁場を飽きさせない。
人を殺すことは、戦争なら良いのかということを、終戦を知っているにも関わらず、過去と同じようにドイツ兵を一旦はナイフで、殺そうとするも息があるというと、必死に助けようとするその場面で、命の尊さを大事にしようという監督の意図が伺える。

反戦を声高に叫ぶ映画ではないが、その意図は十分に伝わってくる。映画に出てくる、戦車や銃器や爆弾などリアルな描写が強烈だが、戦車の中で子供を産んだり、ユダヤ人の少年を助けたり、随所に戦争の悲惨さを訴えている。長い映画を一気に見せるサミュエル監督の大作で、見応え十分の作品である。1960年代半ばから、主演として多くの名作を残している、リー・マービンについてはあらためて、述べたいが彼の代表作の1本だろう。

フラー監督は、1950年代前後から自らの体験をもとに、戦争もの、ノワール物を中心として、多くの作品を残している。B級映画が得意とされ、早撮りで低予算映画が多かったとのことだが、知られる作品は多くはない。戦後のノワール映画で、見たい映画が多くあり、DVD化されているものを見つけたい。
“毎日が映画日和”  90点

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