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怒りの河「Bend of the River」 [クラシック・ウエスタンを楽しもう!]

☆怒りの河「Bend of the River」
(1951年製作 アンソニー・マン監督 脚本:ボーデン・チェイス、撮影:アーヴィング・グラスバーグ、音楽:ハンス・J・サルター 原作:ビル・ガリック  ジェームズ・スチュアート、アーサー・ケネディ、ジェイ・C・フリッペン、ジュリー・アダムス、ロック・ハドソン、ロリー・ネルソン、チャピー・ジョンソン)
     
アンソニ・―マン監督とジェームズ・スチュアート主演コンビの作品は、「ウィンチェスター銃`73」「裸の拍車」「遠い国」「ララミーから来た男」と5本の西部劇があり、(他に「雷鳴の湾」「グレン・ミラー物語」「空軍戦略指令」)名コンビとして知られる。善良な正義の人を演ずる役の多かったスチュワートの個性をうまく引出した佳作・名作が多い。(42歳から47歳まで)

「怒りの河」は「ウィンチェスター銃‘73」に次ぐコンビ2作目で、かつては無法者として絞首刑の傷跡を持つマクリントックが、ポートランドの奥地へ移住する開拓団へ食料を届けるための苦難を描く。
一度過ちを犯した人間の再生と信頼の物語ともなっている。
敵役は、コール(アーサー・ケネディ)で開拓団の隊長ジェレミー(ジェイ・C・フリッペン)の娘(ジュリー・アダムス)の揺れる心も描かれる。

開墾する開拓団へ購入した食料が届かないことで、ポートランドを1年ぶりに訪れたマクリントックは、砂金に湧く町に驚き購入した食料が砂金堀の人達へ横流しされるのを防ぐため、射ち合いの末、蒸気船の船長の助けで脱出する。
開拓団の元へ食料を届ける途中、コールの裏切りで窮地に立つが執念の追撃でコールを倒し開拓団のもとへ食料を届ける。沢山のエピソードが盛り込まれた脚本だが、アンソニー・マン監督は解りやすく整理されたメリハリのある演出で楽しませてくれる。

新人の頃のロック・ハドソンが賭博師役を演じ、デビュー3年目のジュリ-・アダムスなどが活躍する。(ジュリ-・アダムスは、映画やテレビで長く活躍している女優で、88歳で今でも健在である。)
隊長役のジェイ・C・フリッペンや船長役のチャピー・ジョンソンが脇を固める。
アーサー・ケネディが、準主演で悪役を演じていて映画が締まった。
ジェームズ・スチュアートの熱血漢ぶりが伝わる映画で、開拓団の様子も描かれ91分の長さも手頃。

“毎日が映画日和” 70点

草原の野獣「Gunman's Walk」 [クラシック・ウエスタンを楽しもう!]

☆草原の野獣「Gunman’s Walk」
(1958年制作 フィル・カーソン監督、脚本:フランク・S・ニュージェント、撮影:チャールズ・ロートン・JR、音楽:ジョージ・ダニング他  ヴァン・へフリン、タブ・ハンター、キャスリン・グラント、ジェームズ・ダーレン)
     
多少荒っぽくても西部の男として逞しく育ってほしいと望む父親と、子供たち2人との葛藤を描くワイオミングを舞台とした西部劇。

「シェーン」で、シェーンが身を寄せる開拓農民の主人役で知られ、アカデミー賞助演男優賞も受賞している名脇役、ヴァン・へフリンが主演。兄に過度の期待をし過ぎる牧場主の父親役を演じている。すべての事は、力でねじ伏せ善悪など関係ないという役の設定で、確かな演技力を見せている。

馬が荒野を疾走するシーンの美しさ、何十頭もの馬が群れをなしている景色など、撮影も素晴らしい。
ホテルのバーの設えが本格的で美術部門も頑張っている。
後始末を全て父親がしてくれることへの不満と、期待されることへの重圧に嫌気がさして、自棄になり暴走してしまい最後は父親と撃ちあって死んでしまうという役柄をタブ・ハンターが演じ、端正な顔立ちが徐々に病的に変化する当たりは、なかなかの好演。

弟役の俳優は、特に印象もないがヒロイン役のキャスリン・グラントが清楚で可憐。派手な銃撃戦がある訳でもなく、インディアンとの戦いもある訳ではないが、緊張感漂う映画で父親の悲哀が滲む映画だった。
フィル・カーソン監督は、ディーン・マーティン主演のサイレンサーシリーズや「ウォーキング・トール」というヒット作もあり、1940年代から70年代までさまざまなジャンルの作品を監督した職人監督の一人である。

力づくで相手をねじ伏せる時代は、終わったと悟り、自らの教育の仕方の間違いに気づき、最後はひ弱な弟と毛嫌いしていた原住民の娘に近寄るシーンは、ほろっとさせられる。それにしても、この映画の題名は何とかならなにものか。

”毎日が映画日和” 70点

テキサス決死隊「Streets of Laredo」 [クラシック・ウエスタンを楽しもう!]

☆テキサス決死隊「Streets of Laredo」
(1936年制作 キング・ヴィダ―監督、脚本:ルイズ・スティーブンス、撮影:エドワード・クロンジャガー、音楽:ボリス・モリス
フレッド・マクマレイ、ジャック・オーキー、ロイド・ノーラン、ジーン・パーカー、エレナ・マルチネス、フランク・シャノン)
       
キング・ヴィダ―監督作品は、「摩天楼」「白昼の決闘」を観ているが、「北西の道」「戦争と平和」「城砦」他サイレント時代の傑作も未見でこの映画の存在も良く知らなかった。

3人のならず者が、テキサス決死隊へ入隊する2人と相変わらず強盗を続ける1人に分かれ、運命のいたずらで最後には対決するという物語。
幌馬車を狙う予定が、同乗したテキサスレンジャーの凄腕に、恐れをなし食べていくために結局はレンジャーに入隊する破目となる。

昔の仲間であるサムを追う立場となった2人は、いやいやながらお茶を濁していたが、サムにワフウが殺されたことでジムが復讐に向かい、対決の末サムを倒し人質となっていた孤児の少年を助けるという物語。
(その後、ウィリアム・ホールデン主演でリメイク版も作られている)
無駄なくまとまっている映画で、主演の3人が良い。ワフウ役のジャック・オーキーが、おとぼけ役で良い味を出している。

インディアンの襲撃や、インディアンに良心を殺された少年、サムの娼婦など味付けも程よく、レンジャーの隊長役も毅然として良い。
80年前の映画とは思えないような、迫力ある銃撃戦でストーリーもテンポ良く面白い。

フレッド・マクマレイは、「深夜の告白」「アパートの鍵貸します」「ケイン号の叛乱」などが印象深い俳優で、若かりし頃の主演映画などは、ほとんど未見だったが多くの作品に出演している名優である。

ジャック・ウォーキーやロイド・ノーランも好演。ロイド・ノーランは多くの映画で活躍した俳優でもある。
面白い西部劇だったが、テキサス100周年記念映画とのこと。

“毎日が映画日和” 75点

続・荒野の七人「Return of the Seven」 [クラシック・ウエスタンを楽しもう!]

☆続・荒野の七人「Return of the Seven」
(1967年公開 バート・ケネディ監督 ラリー・コーエン脚本、音楽:エルマー・バーンスタイン、撮影:ポール・C・ブォーゲル
ユル・ブリンナー、ロバート・フラー、クロード・エイキンス、ウォーレン・ウォーツ、エミリオ・フェルナンデス、フェルナンド・レイ)
     
荒野の七人(1960年)から、7年後の作品だが、設定上は10年後となっている。
野盗一味の山賊に村の男が連れ去られるという事件があり、前作で、村に残ったチコの妻が、クリスに取り戻してほしいということから、七人選びが始まり続編らしくなって行く。

前作とキャラクターが同じなのは、クリス、ヴィン、チコ、ペトラの4人でクリス役のユル・ブリンナー以外は俳優が変わっている。一人一人の個性をもう少し描いた方が映画に深みが出たように思う。
前作の出演陣がその後、大物俳優になっていたのを思うと今回はちょっと物足りない感じか。

スティーブ・マックィーンの役が、ロバート・フラーというのもちょっとつらい。クロード・エイキンス、ウォーレン・ウォーツが奮闘しているのがうれしい。(この2人は、バート・ケネディ監督の初期の作品数本にも出演)大物と言えば、脇役の大物が2人出ていたのは、うれしい驚き。
メキシコのエミリオ・フェルナンデス(野盗のボス)、アメリカ・ヨーロッパを中心に活躍するフェルナンド・レイ(神父)が、出演している。

もったいぶったようなクリス役の(ユル・ブリンナー)は、「追想」や「十戒」「王様と私」など名作が多いが、1970年代以降は、すっかり見た目のキャラクターで勝負する俳優となってしまったようで、どことなく馴染めない感じになってしまったように思われて残念。もともと強面のキャラクターではあるが、、、、、。

バート・ケネディ監督は、40代半ば以降、多くの作品を監督したり、原作・脚本を書いたりしており、この年ジョン・ウェイン・カークダグラス主演「戦う幌馬車」も監督している。
大物の出演する映画を作っており、大作とはいえないが小粒でぴりりという感じの佳作が多い。
きっちり仕事をこなすというタイプで、大傑作と呼べる映画はないが、大外れもないという監督で、好きな監督である。

“毎日が映画日和” 60点

ララミーから来た男「The Man from Raramie」 [クラシック・ウエスタンを楽しもう!]

☆ララミーから来た男「The Man from Raramie」
(1955年制作 アンソニー・マン監督、脚色:フィリップ・ヨーダン、フランク・バート 撮影:チャールズ・ラング 音楽:ジョージ・ダニング 原作:トマス・T・フリン
ジェームズ・スチュアート、アーサー・ケネディ、ドナルド・クリスプ、キャシー・オドネル、アリーン・マクマホン、ジャック・イーラム、ウォーレス・フォード)
        
戦争映画から歴史劇、サスペンス・犯罪映画、そして極めつけは主にジェームズ・スチュワートと組んだ西部劇で有名なアンソニー・マン監督の力作である。

弟がアパッチに殺された際に使用された連発銃の出所を探るため、牧場主ワグマンが支配する街にやってきたスチュワートが真相を暴き、弟の復讐を果たそうとする西部劇で、非人間的行為を受け入れない正義感の強い人物を演じている。スチュアート主演の映画では、彼の個性がそうさせるのか西部劇に限らず、人間性善説を信じて疑わないような善人役が多い。

アンソニー・マン監督とは、「ウィンスター銃‘73」から「グレン・ミラー物語」「怒りの河」「裸の拍車」他西部劇を中心に8本の映画に出演をしている名コンビである。

出来の悪い息子に過度の期待を寄せる父親、牧場主の下で献身的につくしてきた牧場を仕切っている牧童頭、おなじ地域で牧場を経営する女牧場主、牧童頭と恋仲の雑貨店経営者の女性、出来の悪い牧場主の息子などが絡み、ストーリーが展開する。

勧善懲悪の西部劇で、悪い奴が最後には倒されるのだが、牧場主が正義を貫き、最後はスチュワートと協力して敵を暴くのが、この西部劇の見どころの一つとなっている。(通常の西部劇での牧場主は、主人公と敵対し、対決するというのが、大体のパターンである)

牧場を仕切っているアーサー・ケネディ(「怒りの河」でも敵役)が敵役で、幅広い役柄で映画や舞台に出演した名脇役である。ジャック・イーラムが訳あり風の悪役で出演し、楽しませてくれる。
牧場主ワグマン役のドナルド・クリスプが、期待すれども思うように期待に応えてくれない息子に悩みながらも、真相を追求しようとする父親を熱演している。

“映画はみんな面白い” 75点

裸の拍車「The Naked Squr」 [クラシック・ウエスタンを楽しもう!]

☆裸の拍車「The Naked Squr」(1953年制作 アンソニー・マン監督 脚本:サム・ロルフ、ハロルド・ジャック・ブルーム、撮影:ウィリアム・C・メラー 音楽:ブロニスロー・ケイバー  ジェームズ・スチュワート、ジャネット・リー、ロバート・ライアン、ラルフ・ミーカー、ミラード・ミッチェル)
     
アンソニー・マン監督、ジェームズ・スチュワートコンビの西部劇で、「ウインチェスター銃73」「怒りの河」後の西部劇作品で、この作品の後「雷鳴の湾」「グレン・ミラー物語」を経て「ララミーから来た男」となる。

毛色の変わった西部劇で、金絡みの心理的駆け引きを描き、それによって翻弄され、裏切りや金への執念など人間の本性を暴く異色のドラマともなっている。

ロバート・ライアンが、抜け目のない悪賢い役を、常に薄ら笑いを浮かべる憎々しい演技で、存在感を見せれば、「サイコ」のジャネット・リー(当時26歳)が、スチュワートを改心させる愛くるしい女性役で華を添える。

牧場の再興のため、賞金を目当てに殺人犯のライアンを執念で捕えるものの、最後に賞金をあきらめるあたりが、誠実で正義感の強い役柄が多いスチュワート主演映画らしい。
インディアンの襲撃、最後の撃ちあいと西部劇の定番をしっかり組み入れていて、金鉱堀の老人(ミラード・ミッチェル)や、軍を不名誉除隊となった素行の悪い軍人崩れ(ラルフ・ミーカー)との西部劇らしい絡みも入れて見応え十分の映画となっている。

登場人物5人による緊張感溢れる映画で、インディアンとの銃撃戦や川に流されたライアンの遺体を引き上げようとする場面も迫力満点。
(ラルフ・ミーカーが、「キッスで殺せ」のマイク・ハマー役だったとは、この
映画を見てあらためてびっくり。)

“映画はみんな面白い” 75点


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