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遠い夜明け「Cry Freedom」 [差別の歴史と実態を知る名作!]

☆遠い夜明け「Cry Freedom」
(1988年公開 リチャード・アッテンボロー監督 脚本:ジョン・ブライリー、ドナルド・ウッズ 撮影:ロニー・テイラー 音楽ジョージ・フェントン、ヨナス・グワングワ  ケヴィン・クライン、デンゼル・ワシントン、ぺネロープ・ウィルトン、ケヴィン・マクナリー、ジョセット・サイモン、ジョン・ソー)

南アフリカのアパルトヘイトが、いかに国家及び権力組織ぐるみで行われていたか、また収監した政治犯をいかに不当に殺していたかを描いた映画。

「ガンジー」のリチャード・アッテンボロー監督が実話を映画化し、原作者であり、主人公のドナルド・ウッズの協力を得て南アフリカの隣国ジンバブエで撮影した長編である。

前半は、黒人解放活動家スティーブ・ビコに焦点をあて、彼と彼の家族や仲間との交流や活動内容の一部を紹介するが、活動運動の途中拘束され投獄され、殺される。後半は、ビコに協力してきた新聞社編集長のウッズ及び家族への権力の嫌がらせと亡命を描く2部構成になっており、わかり易い映画となっている。

それにしても、警察権力が率先して暴力行為に及ぶというこの時代の政権には呆れる他ない。1994年にアパルトヘイト政策が撤廃されるまで、公然と人種差別が行われていたということであろうか。

ネルソン・マンデラ大統領のことは、世界中が知っているが、若き活動家スティーブ・ビコのことはこの映画で初めて知った。サッカー場で彼が語りかける
・我々の最大の敵はある種の人間が別の人間より優れているという考え方だ。
その考えを殺すことは白人だけの仕事ではない 白人に頼る習慣は捨てて黒人
ある事の誇りに目覚めよう。子供に黒人の歴史を教え、我々黒人の持つ伝統を
文化を教えれば白人の前での劣等感から解放される。・・・・・・・・・・
“我々は住む価値のある南アフリカを建設する 白人にも黒人にも平等の国を
美しい国土とそこに住む我々のように、美しい南アフリカを“
この映画の主題はこの言葉に尽きると思われるが、彼の死から17年後、黒人大統領ネルソン・マンデラが誕生する。

その過程の中の戦いの一コマを描いて見せたアッテンボロー監督は、人間の平等を、人間の尊厳を描く監督で、「ガンジー」も素晴らしい映画だったが、この映画もまた見応え十分で、亡命のための脱出劇は、成功することはわかっているがたたみかけるようなスリルの連続で映画を知り尽くした演出を見せる。

俳優としては、「大脱走」「砲艦サンパブロ」「ジュラシック・パーク」等で良く知られているが、何といっても「戦争と冒険」「遠すぎた橋」「ガンジー」「コーラスライン」「チャーリー」「永遠の愛に生きて」「あの日の指輪を持つきみへ」などの監督として輝かしい実績を残している。

デンゼル・ワシントンがビコ役(アカデミー賞助演男優賞ノミネート)、ケヴィン・クラインが、ウッズ役で熱演。
    
エンドタイトルで流れる「ココシケレリ・アフリカ(アフリカの歌)」と共に
テロップで逮捕拘留中に死亡した人たちの氏名とその死因が流されるが、中国や北朝鮮やロシアのような独裁国家(特定の政治勢力が権力を握り、真の民主化が図られてない)では、このようなことが現実的に起こっているのだろうと思わせられる。

それ以上に、そのような圧力での統治は続かないことに、早く目覚めるべきだろうと思う。「国家が守るべきものは何か」ということを、考えさせられる映画で、完成度こそ劣るものの、「ガンジー」と並び称される名作といってもいいのではないか。
“映画はみんな面白い” 85点

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