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ジャック・アイリッシュ―3度目の絶体絶命ー「Jack Irish」 [ハードボイルドの傑作!!]

☆ジャック・アイリッシュ―3度目の絶体絶命―「Jack Irish:Dead Point」
(2012年製作、ジェフリー・ウォーカー監督、脚本:マット・キャメロン
撮影:マーティン・ダグラス、原作:ピーター・テンプル
ガイ・ピアース、マルタ・デュッセルドーフ、アーロン・ペダーセン、ロイ・ビリング、ジェーン・ジェイコブソン、バリー・ハンフリーズ)
    
今度の事件は、亡き妻の父親の判事からの依頼で買春(男)した際の現場を写した写真を取り戻すために、犯人を追いつめるというもの。
港湾事業に絡む麻薬密売の陰謀に加担する警察組織との戦いも描いている。

どことなく、やる気のなさそうな元弁護士が巻き込まれる事件を毎回描いてスケール感はないものの、入組んだ脚本でハードボイルド感も堪能出来るストーリ-で、好みのシリーズである。

毎回、警察組織の一部が悪の組織と結託しており、命を狙われるという展開、危機一髪辛くも生き延びるという設定で、オーストラリアで制作されたテレビムービーである。日本では、3作のみDVD発売されているが、その後制作されているのか情報が無い。
原作者ピーター・テンプルの情報もあまりなく、この小説シリーズが現在継続中なのかどうかも、解らない。(日本では未発売?)

3作目となり、ジャックを取り巻く人間関係もようやくすっきりと見えてきた頃。弁護士仲間のダミアン、皮肉を言いながらも警告をしてくれ、何かと協力する太っちょの刑事、恋人役の記者リンダ、競馬の仲間ハリーや用心棒役を兼ねるキャムなど、また行き付けのパブのマスターや常連客、木工仕事の師匠など、個性豊かな脇役達が顔を揃え安定感がある。

今回は終盤、自動車毎、飛行機に体当たりする場面で盛り上がるが、スケール感は無いものの、サスペンスミステリーとして出来映えも上々である。
本国、オーストラリアの評判はどうなのだろうか。続編は、製作されるのだろうか、気になるところである。

ガイ・ピアースは、年齢を重ね渋くなり、なかなかいい味を出している。「L・A・コンフィデンシャル」の頃の青臭さが抜け、こなれた大人の雰囲気を漂わせる俳優に成長している。

“毎日が映画日和” 70点


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三つ数えろ「The Big Sleeo」 [ハードボイルドの傑作!!]

☆三つ数えろ「The Big Sleep」
(1946年製作、ハワード・ホークス監督、脚本:ウィリアム・ホークナー
リイ・ブラケット、ジュールス・ファースマン、音楽・マックス・スタイナー
撮影:シドニー・ヒコックス、原作:レイモンド・チャンドラー「大いなる眠り」
ハンフリー・ボガード、ローレン・バコール、ジョン・リッジリー、マーサ・ヴッカーズ、ドロシー・マローン)
    
ハンフリー・ボガードが、レイモンド・チャンドラー原作の私立探偵フィリップ・マーロウに扮したミステリー・サスペンス。

“ハード・ボイルド“という言葉を具現化して見せた俳優の第1人者として知られるが、ハード・ボイルドの定義は、行動的で冷酷非情で、精神的に肉体的に強靭で、妥協しないことなのだが、ボガードは、そこに優しさと思いやりが加味されていて、ボガードが人気の高い理由は、その辺にあるのではないだろうか。

私立探偵として有名な作品は「マルタの鷹:The Maltese Falcon」と今作「三つ数えろ」の2作品なのだが、あまりにも強烈な印象と「カサブランカ:Casablanca」などの役柄の印象から、ボギー・スタイルを作りあげた稀有な俳優である。
監督のヘンリー・ハサウェイとハンフリー・ボガードとは、ヘミングウエィ原作「脱出:To have and Have Not」でもコンビを組んでいる。

映画は、マーロウが、富豪のスターンウッド将軍から、娘の放蕩三昧で、借金名目で脅迫を受けた件の解決を依頼されることから、始まる。
古書店の店主ガイガー、将軍の用心棒リーガン、カジノ経営のマース、将軍の娘ヴィヴィアンとカルメン、ガイガーの女アグネス、脅迫して殺されるブロディ等々多くの登場人物が交錯し、事件を複雑にしていく。

結果は、マースとヴィヴィアンが結託しているのだが、ヴィヴィアンには、カルメンを守ることで、スターンウッド家の名誉を守る事になればとの行動で、全てを把握したマーロウに、あとは任せることにする。
全て、マースがやったことで警察と折り合いをつけるとマーロウは、ヴィヴィアンへ話し、エンドマークとなる。

ハンフリー・ボガードの煙草の吸い方が、カッコいい。実際にもヘビースモーカーで、片時も煙草を離さなかったらしい、食道癌で57歳で亡くなった。
まだまだ活躍できた俳優だっただけに、その死は早すぎる。

クール・ビューティ、ローレン・バコールは、「脱出:To Have and Have Not」で映画デビュー、共演したハンフリー・ボガードと結婚、ボガードが亡くなるまで献身的に尽くしたことでも知られる。
晩年まで、映画出演を続け、上目遣いの演技が特徴的な女優で、2014年脳梗塞で、89歳で亡くなった。

ハンフリー・ボガードの魅力満載の作品で、「マルタの鷹」「カサブランカ」「アフリカの女王:The African Queen」「黄金:The Treasure of the Sierra Madre」「サハラ戦車隊:Sahara」「キーラーゴ:Key Largo」「ケイン号の叛乱The Caine Mutiny」「麗しのサブリナ:Sabrina」等々名作・傑作が多い。(「夜までドライブThey Drive by Night」も中々の名作)
ボガードは、20年以上にわたり下積みを続け、ギャングの下っ端役から少しずつキャリアップした俳優で、さまざまな経験が滲み出るしかめっ面の表情が印象的で、独特のダンディズムを感じさせる俳優である。
ドロシー・マローン扮する本屋の店員とのやり取りで、軽妙な演技も見せてくれる。
脚本には、ノーベル文学賞受賞者のウィリアム・ホークナーが参加しており、ハワード・ホークス監督と親交があり、「脱出」「ピラミッド」と3作品で脚本を担当している。
しゃれたセリフの多い、私立探偵ものの古典的名作で、必見!!

“毎日が映画日和”100点

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復讐は俺に任せろ「The Big Heat」 [ハードボイルドの傑作!!]

☆復讐は俺に任せろ「The Big Heat」
(1953年公開 フリッツ・ラング監督 脚本:シドニー・ポーム、撮影:チャールス・ラング 音楽:ミッシャ・バカライ二コフ
原作:ウィリアム・マッキバーン
グレン・フォード、リー・マービン、グロリア・グレアム、ジョスリン・ブランド、キャロリン・ジョーンズ、ジャネット・ノーラン)
        
自殺事件の報道に、疑問を呈する愛人の訴えで、不審を感じた矢先に愛人が殺される。
事件の背景を負ううち、黒幕ギャングのラガナと警察の上司との癒着があることに気付いた矢先に、妻が身代わりに殺され、引き留める同僚、上司の静止を振り切って、一人事件を追いかける元警官の物語。

協力する敵の愛人や亡き妻の義兄、ヒントをくれる老婦人の事務員など、さまざまな人に助けられ、復讐を果たし、警察に復帰する。ストーリーは、今でこそ、どこかで見たことのある様でありふれているが、1953年公開当時は斬新な内容だったのではないだろうか。

大物監督の映画に出演が多い、グロリア・グレアムが重要な役柄、場を浚う好演で印象に残る。顔に熱したコーヒーをかけられたり、鍵を握る未亡人を殺害したり、最後は撃たれて死んでしまったりと大活躍を見せる。

リー・マービンがあくの強いギャング役を演じていて、いつにもまして過激な演技を見せる。テーマがはっきりしていて、余計な付箋や入り組んだ複雑な人間関係がないので、非常にわかり易いのだが、ギャングの愛人だったグレアムが、主人公に突如興味を抱く当たりの描写が、描ききれなかったように感じる。

フリッツ・ラング監督のハード・ボイルドタッチの作品で、グレン・フォードも好演。

“映画はみんな面白い” 75点

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マルタの鷹「The Maltese Falcon」 [ハードボイルドの傑作!!]

☆マルタの鷹「The Maltese Falcon」(1941年制作ジョン・ヒューストン監督・脚本、音楽:アドルフ・ドイチェ、撮影:アーサー・エディソン、原作:ダシール・ハメット
ハンフリー・ボガード、メアリー・アスター、ピーター・ローレ、ウォード・ボンド)

ジョン・ヒューストン初監督作品であり、ボガードとはその後も「黄金」「キー・ラーゴ」「アフリカの女王」「悪魔をやっつけろ」などでコンビを組んでいる。
「ハードボイルド」と呼ばれる“強靭な肉体を持ち、精神的にもタフで非情で、
冷静な行動派“サム・スペードが主人公の探偵もので、マルタ騎士団の残した秘宝「マルタの鷹」を巡るハードボイルド・サスペンス映画である。

小説、映画界に「ハードボイルド」を生み出したきっかけともなった映画といっていいのだろう。その後、レイモンド・チャンドラー(フィリップ・マーロウ‐)やロス・マクドナルド(リュー・アーチャー)やミッキー・スピレイン(マイク・ハマー)などの多くの系譜へと繋がって行った。そういう意味において、スパイ物への影響が大きかった007と並び、この映画の貢献度も大きいといっていいだろう。

小説は、1930年に刊行されたとのことで、ワーナーブラザースが映画化権を獲得し、31年と36年に映画化したがヒットせず当時シナリオ・ライターだったヒューストンの3度目の映画化が、ヒューストン、ボガード2人の出世作となり、“ハードボイルド”という言葉が確立された記念すべき映画となった。

原作に描かれている複雑に絡む人物たちを、キレの良いセリフと機転の利く行動で、困難を乗り切って行くボガード(スぺード)の歯切れの良さ、苦み走った独特の顔立ちといい、その佇まいと雰囲気は、映画の新たな主人公像を作り上げた。(原作のスペードは、大柄な男として描かれている。)
      
結局、鷹の像は偽物だったということだが群がる悪役たちがいい。原作の雰囲気とよく似た個性豊かな俳優たちが演じていて見事。ファム・ファタール的役割は、いかにもという雰囲気のメアリー・アスターで、ピーター・ローレ(「カサブランカ」や「八十日間世界一周」)の怪奇的な雰囲気といい、またガットマン役で巨体のシドニー・グリーンストリートの不気味さが映画の雰囲気にぴったり。ジョン・フォード映画の常連ウォ―ド・ボンドが刑事役で出演しているのもうれしい。

ヒューストン監督のデビュー作は、スピーディーな展開、個性豊かな出演者、ハンフリー・ボガードの魅力と見事に融合し見応え十分の作品となっている。

“映画はみんな面白い” 探偵映画の面白さを堪能出来る100点!


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