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007ユア・アイズ・オンリー「For Your Eyes Only」 [007は、全て最高!!]

☆007ユア・アイズ・オンリー「For Your Eyes Only」
(1981年制作、ジョン・グレン監督、脚本:リチャード・メイボ―ム、マイケル・G・ウィルソン、撮影:アラン・ヒューム、音楽:ビル・コンティ、
モンティ・ノーマン、原作:イアン・フレミング
ロジャー・ムーア、キャロル・ブーケ、トポル、リン=ホリー・ジョンソン、ジョンソン・グローヴァ―、ジル・ベネット、デスモンド・リュウェリン、ロイス・マクスゥエル、ウォルター・ゴテル)
   
007シリーズ第12作。
空・海・陸にダイナミックなアクションを展開するロジャー・ムーア主演の007の中では、「オクトパシー:Octopussy」と共に好きな作品。
冒頭、ボンドが唯一結婚したトレーシーの墓参りをするが、墓標には「1943年~1969年」と記され、トレーシーが撃たれて亡くなる「女王陛下の007」の公開年と死亡年が同じになっているあたり、細かなディティールにもこだわっている。

墓参りの後、ヘリコプターが迎えに来て乗り込むと、神父が十字を切るあたりもユーモアたっぷりで、プロフェルドらしき白い猫を抱きかかえた人物が、自動操縦でヘリコプターをコントロールし、ボンドを亡き者にしようとするが、最後は煙突に、プロフェルドらしき人物を落下させ、それ以降このシリーズにプロフェルドは登場していない。

プロフェルドとはっきりさせなかったのは、「サンダーボール作戦:007Thunderball」の映画化権を持つケヴィン・マクローリーが、プロフェルドの著作権を主張したことが原因とされている。
クレジット・タイトルでのスタッフ・キャスト紹介では、主題歌を歌うシーナ・イーストンが画面に登場し、その美貌を披露し、ヒット曲となた「ユア・アイズ・オンリー」を歌う。

撮影は、ギリシャのメテオラや美しい島、北イタリアのコルティナなどがロケ地として選ばれ、美しい景観が写し出されているのも、007ファンには、うれしい限り。
ヘリコプターでのアクション、スキーアクション、バイクアクション、シトロエンを使用したカーアクションなど前半は背後の黒幕を暴くまで快調なテンポで展開する。

英国海軍のミサイル誘導装置(A・T・C・K)を巡るソ連情報部との争いを描いているが、ソ連を前面には出さず、ゴゴ―ル将軍(ウォルター・ゴテル)と取引するクリスタトス(ジュリアン・グローヴァ―)一味との戦いをメインとして描いている。ボンドに協力するコロンボを演ずるのは、名優ハイアム・トポル(「屋根の上のバイオリン弾き:Fiddler on the Roof」)で、世界を感動に包んだ舞台俳優である。とぼけた味だが、確かな演技力で脇を固めている。

後半は、海底探査シーン、海底探査船同士の対決シーンや、クリスタトスのアルバニアの倉庫急襲の銃撃戦、メテオラの僧院での最後の対決シーンなど、スタントマンが身体を張ったアクションを楽しませてくれる。
ゴゴール将軍との顔合わせでは、“デタント”と笑う当たりも、当時の世界情勢を伺わせる。

ボンド・ガールのキャロル・ブーケは、フランスソルボンヌ大学に15歳で入学するという才媛で、この作品でその美貌を世界に披露し、人気スターの仲間入り。長い黒髪、エキゾチックな瞳、シャネルのモデルを務めたそのスタイル、クール・ビューティーに相応しい女優で、両親の復讐に燃えボーガンを武器に戦うアクティブなメリナ役を演じた。フランスを中心に活動しており、未だ現役である。
悪役クリスタトスを演じた、ジュリアン・グローヴァ―は、英国ロイヤルシェークスピア劇団出身の演技派俳優だが、その活躍の場は広く、「スター・ウォーズ」から「インディ・ジョーンズ」、「ハリー・ポッター」シリーズ、そして話題の「ゲーム・オブ・スローンズ」にも出演しており世界中の話題作に出演する名優でもある。

ボンドの上司M役の、バーナード・リーが撮影前に死去したため、休暇中という設定に変更され、国防大臣フレデリック(ジェフリー・キーン)が、ボンドに指令を出すことになる。国防大臣は、その他にも「私を愛したスパイ」「ムーン・レイカー」「オクトパシー」「美しき獲物たち」「リビング・デイライツ」にも出演している。

また、第4代目のボンドとなるピアース・ブロスナンの当時の妻だったカサンドラ・ハリス(伯爵夫人役)が、出演しているのも、何か繋がりがあったのかも知れない。(残念ながら、91年ガンで死去)

作品としては久しぶりに、007らしい面白さが満載の作品で、緊張感がプラスされたらもっと盛りあがったと思われる。どうしても、ロジャー・ムーアの個性が、緊張感を弱めてしまう。
最後には驚きの、サッチャー首相と旦那様が出演(そっくりさんだが、、、)するのもご愛嬌。

監督のジョン・グレンは、編集者から監督昇格の第1作で、このあと第16作「消されたライセンス:License to Kill」まで、本来のサスペンスアクションの系列に軌道修正し、キレのあるあくアクション満載の007を見せてくれた功労者でもある。

“毎日が映画日和” 100点

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007美しき獲物たち「A View to Kill」 [007は、全て最高!!]

☆007美しき獲物たち「A View to Kill」
(1985年制作、ジョン・グレン監督、脚本:リオチャード・メイボ―ム、マイケル・G・ウィルソン、撮影:アラン・ヒューム、音楽:ジョン・バリー
テーマ曲:モンティ・ノーマン、主題歌:デュラン・デュラン、原作:イアン・フレミング
ロジャー・ムーア、クリストファー・ウォーケン、タニア・ロバーツ、グレイス・ジョーンズ、デスモンド・リュウエン、ロイス・マクスウェル、ロバート・ブラウン、ウオルター・ゴデル)


ロジャー・ムーア最後のボンド映画。(7作品で主演)
舞台は、サンフランシスコのシリコン・バレーで、シリコン・バレーを水没させ、ICチップ市場を独占しようとするゾーリン(クリストファー・ウォーケン)の野望を阻止するジェームズ・ボンドの活躍を描く第14作目。

監督は、第12作目「ユア・アイズ・オンリー:For your Eyes Only」から16作目「消されたライセンス:Licence to Kill」までを5作品を手懸けたジョン・グレンである。ジョン・グレンは、元々編集者で、「女王陛下の007:On her Majesty’s Secret Service」「私を愛したスパイ:The Spy Who Loved Me」「ムーン・レイカー:Moonraker」の3作で編集者としても007を担当している。

冒頭のソ連国内でのソ連軍との雪山でのチェイスシーンは、勿論スタントだが、当時として珍しいスノー・ボードアクションをたっぷり見せてくれる。
最後は、氷山に英国マークの潜水艇のハッチが待ち受けていて、笑わせてくれる。アスコット競馬場で常勝のゾーリン所属の競走馬の秘密を知ったボンドは、記者と称してゾーリンに近づくのだが、、、、。

舞台は、パリ、サンフランシスコと移り、エッフエル等でのボンドとメイディ(グレース・ジョーンズ)の追跡シーンは、バトー・ムッシュ(セーヌ川クルーズ船)に、メイディが空中から着陸して、ボートに乗り移るのだが、ボンドはアレクサンドル3世橋から、船に飛び移るが時すでに遅しで、スリリングなチェイスシーンをユーモアも交えて描いていく。

最後の飛行船での金門橋でのアクションシーンもそうだがこの作品は、スタントが凄い活躍で見応え十分。
アカデミー賞受賞歴のあるクリストファー・ウォーケンが、ゾーリン役を演じていて、熱のこもった悪役振りを見せてくれる。元々、演技派の俳優で、ジェームズ・ボンドの大ファンということで、実現したキャスティングとのこと。

グレイス・ジョーンズは、ゾーリンの右腕役で悪の片棒を担ぐのだが、最後はゾーリンの裏切りを知り、犠牲となることを知りながら爆薬とともに自爆し、シリコンバレーを救う。
モデル、歌手としても実績を残すグレイス・ジョーンズが、出番も多く活躍をしている。素晴らしいプロモーションで、野性的な魅力を見せている。

ボンド映画に共通しているのは、テンポの良さで今作品も、絶好調でさすがは編集者出身の監督だけあり、見せ場が連続する131分である。
タニア・ロバーツは、ヒロインを務めるボンドガールの中でも印象が薄く、彼女がボンドガールとなった理由が良くわからない。他にいなかったのだろうか。

ロジャー・ムーアは、この時57歳で、タニア・ロバーツの母親よりも年齢が上だということを知って、さすがに引退を決意したとのことだが、、、、、。
7作品でボンドを演じ、ショーン・コネリーの後を受けて、落ち着いたユーモア満点のボンド像を創りあげた功労者でもある。
長年ボンド映画で、愛嬌を振りまいてきたマネーペニー役(ロイス・マクスウェル)の最後の作品でもある。競馬場でドレスアップして現れるという、最後の花道を飾る演出で、彼女の功績を讃えている。

“毎日が映画日和”100点(ロジャー・ムーアの功績に大サービス)



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007死ぬのは奴らだ「Live and Let Die] [007は、全て最高!!]

☆007死ぬのは奴らだ「Live And Let Die」(第8作目)
(1973年制作、ガイ・ハミルトン監督、脚本:トム・マンキーウィッツ、
音楽:ジョージ・マーティン、撮影:テッド・ムーア、原作:イアン・フレミング
ロジャー・ムーア、ヤフェット・コット―、ジェーン・シーモア、グロリア・ヘンドリー、クリフトン・ジェームズ、デヴィット・ヘディソン、バーナード・リー、ロイス・マクスウェル)
   
ロジャー・ムーアが、初めてジェームズ・ボンドを演じた作品で、第8作目となる。精悍さとシャープさに欠けるものの、その分なソフトな雰囲気とユーモア溢れるボンド像を作りあげ、第14作「007美しき獲物たち:A View to a Kill」まで、7作品でジェームズ・ボンドを演じ、このシリーズの功労者でもある。(年齢は、ショーン・コネリーより、3歳年上)

カリブ海のサン・モニーク(架空の国)で、イギリスの諜報部員が3人殺されたことから、イタリアでの任務を終え、イタリア美人と自宅でくつろいでいたボンドを、上司M(バーナード・リー)が、新たな任務を伝えに訪れる、続いて航空券を届けにマネーペニー(ロイス・マクスウェル)も訪ねてくるという珍しい設定。ボンドの自宅が描かれる初めてのシーンと思われる。

CIAのフィリックス・ライター(デヴィット・ヘディソン:「007消されたライセンス:License to Kill」でも、ライター役を演じている)とニューヨークで落ちあい、ニュー・オーリンズで、謎の占い師ソリティア(ジェーン・シーモア)に出会い、サン・モニークへと調査に向かう。

映画は原作とは大きく異なり、かなり脚色されているものの、おどろおどろしいブードー教の雰囲気とか、適役カナンガ(ヤフェット・コット―)の部下、義手のティー・ヒーやサメディ男爵の不気味さなど007らしい雰囲気は、十分出ている。(原作では、カナンガはスメルシュの幹部となっている。)ヘロインをアメリカで、販売しようと企んでいるのだが、ヘロインではスケール感が無く、面白味に欠けたストーリーになってしまった。

ニュー・オーリンズやニューヨークでのロケ、サン・モニークのロケ(ジャマイカでロケ)は、世界が舞台の007らしい雰囲気は十分出ているが、今回のボンド・ガールソリティアに華やかさやゴージャスさが不足、歴代ボンドガールの中でも、地味なヒロインとなってしまった。

ペッパー保安官役のクリフトン・ジェームズが、コミカルで存在感抜群の演技で楽しませてくれる。(第9作「007黄金銃を持つ男:The Man with the Golden Gun」にも出演する)悪の親玉カナンガ役(ヤフェット・コット―)は、ビッグとの2役を演じている。独特の風貌で数々の映画やテレビで活躍する名脇役である。
新・ボンドのキャラクター設定は、ショーン・コネリーとの違いを出す為か、注文する飲み物も、バーボン氷なし(マーティニではない)で、シャンパンもボランジェ(ドンペりではない)、拳銃もリボルバー(ワルサ-PPKではない)、ボンド・カーは登場しないが、2階建てバスでのカー・チェイスはユーモアたっぷりだし、モーター・ボートでのチェイスシーンは見応え十分で、特にモーター・ボートが、空中を飛び、芝生を走るシーンなどは、ダイナミックな演出で流石は007と感心させられる。

ラストのティー・ヒーとの列車内での格闘シーンは、「007ロシアより愛をこめて:From Russia with Love」のパロディだったのだろうか。
007シリーズの中では、評価の低い映画だが、見直してみると、なかなかどうして味のある映画である。残念なのは、ヒロインに魅力がないのと、サン・モニークでのカナンガとの戦いが、コミックぽくなってしまったこと。

ガスで、身体が膨らんで、爆発するというカナンガの最後は、漫画を見る様でちょっと、ガッカリ、もう少しリアリティある演出にしてほしかった。
カナンガのアジトのモノレールカーも、「007は二度死ぬ:You Only Live Twice」のプロフェルドの基地のセットを再利用したような感じで、ちょっとしょぼい。
(パインウッド撮影所だから、仕方ないのだろうが)

監督のガイ・ハミルトンは、007シリーズは4作監督しており、「ゴールド・フィンガー:Goldfinger」「ダイヤモンドは永遠に:Diamonds Are Forever」「黄金銃を持つ男:The Man with the Golden Gun」と今作である。無難にまとめる監督で、安定感抜群で、アクションミステリー、戦争映画を得意とした監督で、もっと評価されても良い監督の一人である。

主題歌は、ポール・マッカートニー&ウィングスが歌い大ヒット、劇中でも効果的に使用され、ビルボード誌、キャッシュボックス誌でも2位、1位を記録した、名曲揃いのボンド映画の主題歌の中でも、記憶に残る曲となっている。
“毎日が映画日和”90点


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007慰めの報酬「007Quantum of Solace」 [007は、全て最高!!]

☆007慰めの報酬「007Quantum of Solace」
(2008年制作、マーク・フォスター監督、脚本:ポール・ハギス、ジョシュア・ゼトゥマー、ニール・バーヴィス、ロバート・ウェイド、音楽:デヴィット・アーノルド、撮影:ロベルト・シェイファー、原作:イアン・フレミング
ダニエル・グレイブ、オルガ・キュリレンコ、マチュー・アマルリック、ジュディ・デンチ、ジェフリー・ライト、ジャンカルロ・ジャンニーニ、ジュマ・アタートン、ホアキン・コシオ、イェスパー・クリステンセン、スタナ・カティック)

   
2006年に公開された「カジノ・ロワイヤル:Casino Royale:ブログNo136」の続編的意味合いを持つ作品で、前作でボンドを裏切り殺された、最愛のヴェスパー(エヴァ―・グリーン)殺害の真相を知る作品となっている。

目まぐるしく舞台が変わり、イタリアの古都シエナでの、壮絶なカーチェイスがオープニング前に展開されるが、思わず眉間にシワの寄りそうな場面の連続。前作で、真相を知っていると思われたホワイトを捕縛したボンドは、ホワイトを尋問しようとするが、その場にいた仲間の裏切りに合い逃がしてしまう。
裏切るミッチェルを追い、シエナの祭りの中で、これまた壮絶でスピーディーなアクションが展開される。

ハイチ(ボルドー・フランス)での船を使ってのアクション等以前の作品と比べ、スピード感が増し、より激しいアクションが展開され、息つく間もない。
黒幕の組織“Quantum”に所属するドミニク・グリーン(マチュー・アマルリック)にたどり着いたボンドは、彼を追って駆け巡る。
オーストリアでの、オペラシーンの壮観な舞台設定、イタリアタラモーネのマティス(ジャン・カルロ・ジャンニーニ)が住む場所の景観の美しさ、ボリビアでのクライマックスへと世界6カ国でロケーション、007映画らしさが堪能出来る。(ラストのロシアカザンは、セット撮影)

007映画の中では、上映時間が最短106分だが、その分ギュッとエキスの詰まった濃い007という感じで、あっという間に終了する。
陸、海、空とさまざまにパターンを変えながら、それぞれに見せ場を作るあたりは、世界のマーケットを見据え、またライバルとなる映画の傾向やアクション等を研究していることが、よくわかる。

50年以上世界の映画ファン、007ファンを喜ばせてきたのは、スタッフのたゆまぬ努力と探究心の賜物だろう。この作品を観ていると、単なるアクションスパイ映画から、ジェームズ・ボンドの内面に一歩踏み込んだ人生ドラマの要素を加えた作品へと傾向が変わってきているように感じる。
監督を変え、ジェームズ・ボンドを演ずる俳優を変え、ボンドを支える常連を変え、おもちゃの様な秘密兵器からより実用的な武器へとボンド映画も変遷している。
前作、「カジノ・ロワイヤル」からその傾向は一段と強くなり、主演のダニエル・グレイブのシリアスで、クールなイメージも相まって、今やジェームズ・ボンドは、男性憧れのヒーローから、世界の映画ヒーローへと上り詰めている。

この映画では、女性と絡むシーンも少なく、ボンドの良き味方も簡単に殺されてしまう。大好きな俳優ジャン=カルロ・ジャンニーニが演じていたマティスはもっと生かしておいて欲しかったし、唯一ボンドのベッドシーンを連想させる相手となるM16所属のコリーヌ(スタナ・カティック)が、全身に石油を塗られ殺されるシーンは、「ゴールド・フィンガー:Gold Finger:ブログNo101」を思い出すし、航空機が墜落し、カミーユとラパスの町まで歩くシーンは、これまた「私を愛したスパイ:The Spy Who Loved Me:ブログNo511」で、ソ連のスパイアニヤと砂漠を歩くシーンを連想させる。

石油を巡る利権争いと思いきや、実際は水資源の確保を狙ったドミニク・グリーンの暗躍と組織の陰謀を暴くと同時にヴィスパー死亡の真相に迫るボンドの活躍を描く作品で、ヴィスパーは、男性スパイに騙され情報を漏らしていたことが明かされる。ラスト近く、カナダの女性諜報員を騙そうとしていたスパイを見つけ、M16に身柄を預け、ヴィスパーへの思いを断ち切る場面でエンドマークとなる。(想い出のペンダントを、雪の中へ捨てて去ってゆく)

M(ジュディ・デンチ)との信頼関係や、マティスやCIAのフィリックス・ライター(ジェフリー・ライト)との友情も描かれている。
ドミニク・グリーンを演ずるマチュー・アマルリックは、フランスセザール賞を2度受賞する監督作品もある演技派で、偏執狂的な雰囲気を醸しだし熱演している。

メドラーノ将軍に、家族を犯されて両親とお姉さんを殺害されたボリビアの諜報員カミーユ(オルガ・キュリレンコ)が、ボンドの相手役で、グリーンと一緒に陰謀を企むメドラーノ将軍(ホアキン・コシオ)への復讐を誓い、さまざまな場面でボンドを助ける役を演じている。
この作品のあと、多くの作品に出演し、活動の幅を広げている女優である。

監督のマーク・フォスターは、「チョコレート:Monster’s Ball」「ネバーランド:Finding Neverland」で注目され、「君のためなら千回でも:The King Runner」で更なる注目を浴び、007映画に抜擢され、撮影時は、39歳と新しい感覚を吹き込んだこれからも注目の監督である。

007シリーズとしては、最も短い作品だが、現代感覚に溢れ、密度の濃い作品に仕上っている。ボンドファン必見の作品!!

“毎日が映画日和” 100点(スピード感溢れるクールなボンドに満点!!)




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007トゥモロー・ネバー・ダイ「Tomorrow Never Dies」 [007は、全て最高!!]

☆007トゥモロー・ネバー・ダイ「Tomorrow Never Dies」
(1997年制作、ロジャー・スポティスウッド監督、脚本:ブルース・フィアスティン、撮影:ロバート・エルスウィット、音楽:デヴィット・アーノルド、モンティ・ノーマン、主題歌:シェリル・クロウ
ピアース・ブロスナン、ジョナサン・プライス、ミシェル・ヨー、テリー・ハッチャー、リッキー・ジョイ、ゲッツ・オットー、ジョー・ドン・ベイカー、
ジュディ・デンチ、デズモンド・リュウエン、サマンサ・ボンド、コリン・サルモン)
     
ピアース・ブロスナンが、「ゴールデン・アイ:Golden Eye」に続いて、ジェームズ・ボンドを演じた、シリーズ18作目。

メディア王カーヴァー(ジョナサン・プライス)が、メディア(新聞・テレビ・ラジオ・通信衛星等)を独占し、世界制覇を企み、大国(英国と中国)を一触即発状態に誘導し、世界的危機を煽ろうとする野望を打ち砕くアクション・サスペンス巨編。

衛星を通じて、レーダーの座標を狂わせるGPS発信機を使い、中国空軍と英国海軍を南シナ海で戦わせようとする企みに、中国公安部のエージェント,リン(ミシェル・ヨー)と我らがボンドが挑むテンションマックスの映画で、スタートからラストまで、息つく暇もない。

冒頭のロシア国境での武器取引市場を壊滅させる山中の場面から、映画の舞台ベトナムのサイゴン市内やハロン湾でのロケが有効に生かされていて、(スタジオ撮影との合成)異国情緒も満点、そういう意味においても007スタンダード(さまざまな国で活躍する)は、生きている。

カーヴァー一味が使用するステルス艦(レーダーに反応しないので見つからない)の海上シーンの場面は、「タイタニック」の撮影で使用されたメキシコに作った巨大なプールで撮影されたとのことで、全長15メートルにも及び、ステルス艦を浮かべ撮影したとのこと。

カーヴァー一味のミサイル発射を担当するグプタ役リッキー・ジョイやミロス・ファマン監督映画の常連、Dr.カウフマンを演ずるヴィンセント・スキャベリ、カーヴァーの右腕役で最後の最後まで、ボンドと戦うスタンパー役のゲッツ・オットーなど個性豊かな悪役が、脇を固め出番こそ少ないものの、ボンド映画の常連M(ジュディ・デンチ)、Q(デズモンド・リュウエン)の他、マネー・ペニー(サマンサ・ボンド)、そしてチャールズ・ロビンソン(コリン・サーモン)が「ダイ・アナ―ザー・ディ:Die・Another Day」までボンドに協力するM-16のスタッフとして出演する。

ボンド・ガールで主要な役を占めるのは、カーヴァーの妻パリス(テリー・ハッチャー)で、ボンドとの過去、そして招待を知っていたとのことで、カーヴァーの命令でDr.カウフマンに殺される。
そして、中国公安部情報員役のリン大佐役でミシェル・ヨーが抜擢。

彼女は実際、英国に住んでいたことも有り、またアクションもこなせることからも適役で、監督のロジャー・スポティスウッドも、ボンド役のピアースも彼女を気に入っていたとのこと。(メイキング映像で監督が発言)
もう一人、忘れてならないのは、1987年「007リビング・デイライツ:The Living Daylights」で、武器商人で悪役を演じたジョー・ドン・ベイカーで、
「007ゴールデン・アイ:Golden Eye」にも、CIAのジャック・ウェイド役でボンドに協力する役で出演している、007で敵側と味方側を演じた俳優は彼とチャールズ・グレイだけである。

秘密兵器も沢山出てくるが、一部は中国情報部からの借りものだったりと趣向を凝らしている。
ホテルの駐車場でのカーアクション、ボンド・カーは、アストン・マーチンがボンドのプライベート用として登場、Qから支給される公用車は、BMW750iLを使用、携帯電話で遠隔操作が出来たり、勿論防弾ガラス、ミサイルまで発射し、鎖を斬ってしまうカッターや“まきびし”まで搭載、パンクがたちまち元通りになるタイヤや盗難防止電磁波装置まで搭載とありとあらゆる装置が満載、最後は借りたレンタ・カー会社へ空中から返されるという落ちで笑わせる。

楽しさ満載の映画で、ピアース・ブロスナンはちょっと線の細さを感じるものの、若さとスピーディーさが発揮され、ショーン・コネリー以来の適役である。
甘すぎる顔立ちが、ちょっと気になるが4作の出演で、ボンド役を退いた。
(1994年“41歳”から2002年“49歳”まで、4作でボンドを演じた)

ピアース・ブロスナンが、ボンドを演じたことで、ボンド映画は復活し、また世界中でヒットするようになるのだが、その転換期にボンド映画を復活させた功績は大きい。

“毎日が映画日和” 100点(007には甘いので、面白さと楽しさに満点!!)


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007ムーン・レイカー「Moon raker」 [007は、全て最高!!]

☆007ムーン・レイカー「Moon raker」(第11作)
(1979年制作、ルイス・ギルバート監督、脚本:クリストファー・ウッド
撮影:ジャン・トュルニエ、音楽:ジョン・バリー、原作:イアン・フレミング、主題歌:シャーリー・バッシ―
ロジャー・ムーア、ロイス・チャイルズ、マイケル・ロンズデール、リチャード・キール、コリンヌ・クレイリー、トシロー・スガ、バーナード・リー、デスモンド・リュウェリン、ロイス・マクスウェル)

   
1979年の世界映画興行収入で、8年ぶりに第1位に返り咲いた007シリーズのヒット作で、007シリーズとしては、過去最高のヒットなった作品である。イアン・フレミングの007シリーズ長編3作目の「ムーン・レイカー」を制作当時の時代に合せ、大幅なアレンジを加え映画化している。

M役のバーナード・リーの最後の出演作品となった。(撮影後、死去)
アメリカからイギリスへ輸送中の「ムーン・レイカー」が、ハイジャックされる。ムーン・レイカーはスペース・シャトルで、制作当時はまだスペース・シャトルは飛行しておらず、NASAから専門の技師を招いて制作されたとのこと。

ハイジャックしたのは、製造したドラッグス社のオーナー、ヒューゴ・ドラッグス(マイケル・ロンズデール)で、ボンドは国会の危機と調査を命じられ、早速行動を開始する。
カリフォルニア、ベニス、リオ・デ・ジャネイロ、アマゾン、宇宙と舞台を変え、スピーディーな展開で楽しい作品となっている。

公開直後は、ボンドが宇宙まで進出ということで、酷評する映画評が多かったが、今見ると、制作当時の世相が反映されていて、観客に楽しんで貰おうとスタッフ・キャストが一丸となって製作していることが良くわかる。

制作当時、映画「スター・ウォーズ:STAR WARS」が世界中でブームとなり、NASAからスペース・シャトルが打ち上げられるというニュース話題だった。また映画「未知との遭遇:Close Encounters of the Third Kind」も大ヒットし、世界はスペース・フアンタジームード一色だったのである。

人類滅亡を計画、宇宙に基地を作り、選ばれた人間同士のカップルで新たな世界を創造しようと、宇宙から毒ガスを発射し、地球の人類抹殺を図るという、
“ノアの箱船”物語をアレンジしたような、ストーリーとなっている。

さまざまなエピソードの積み重ねに趣向を凝らし、見せ場毎にスポンサーへの配慮も忘れない(7up,エアー・フランス、ブリティッシュ・エアーウェーズ、SEIKO、シャンパンのボランジュ等)007シリーズの真骨頂である。

アクションも満載で、ボンド・カーによる、カーチェイスシーンは無いものの、パラシュートを着けず空中からダイビングするスタントマン、リオのケーブルカーの屋根の上での格闘も(俳優は合成映像だが)、スタントマンは実際に屋根の上で格闘している。007シリーズのスタントマンは本当に命がけである。
ベニスの運河でのゴンドラのチェイス・シーン、サンマルコ広場をホーバー・クラフトに変身したゴンドラが進むユーモアたっぷりのアイデア、アマゾンでのモーター・ボートでのチェイス・シーン、「007死ぬのは奴らだ:007Live and Let Die:ブログNo459」を髣髴とさせる迫力満点の追跡シーンで、
滝からの墜落を避けるためハングライダーで脱出するが、これも「死ぬのは奴らだ」に似た様なシーンがある。(ハングライダーで、敵のアジトに侵入する)

アナコンダとの格闘では、CIAのグッドヘッド博士(ロイス・チャイルズ)の常備兵器ペンシル型の毒注射で危機を逃れ、セイコーの時計に仕込まれた爆薬で、脱出し「ムーン・レイカー」に乗り込み、宇宙空間では「ムーン・レイカー」のレーザー・ガンで発射された3個の毒ガスを破壊する場面など、次から次とさまざまなアイデアを映像にしてスクリーン上で、楽しませてくれる。
007シリーズに貫かれるサービス精神が、大いに発揮された作品である。

ドラックスを演じるマイケル・ロンズデール(ミシェル・ロンズデール)は、フランス出身の名優で、「ジャッカルの日:The Day of the Jackal」での、暗殺者ジャッカルを追い詰めるフランス警察のルベル警視役、そして「薔薇の名前:The Name of the Rose」での修道院長役などが印象に残る。静かで冷酷な独裁者という役を演じている。

ヒロイン役のロイス・チャイルズは、「ナイルに死す:Death on the Nile」で、友人から愛する男を奪い殺される富豪のリネット嬢を演じて、注目を浴びた女優で、モデル上がりの美貌を披露している。

しかし、この作品では多くのボンド・ガールが登場、ボンドに協力したことから早々にドラックスに殺されるコリンヌに、エキゾチックな魅力を振りまくコリンヌ・クレイリーが扮し、印象に残る美しさをみせている、その他はほとんどセリフはないが、多くの美人女優が出演している。

ドラックスの雇う殺し屋で、前作「私を愛したスパイ:The Spy Who Loved Me」で、人気者となった大男、銀歯で覆われているジョーズ(リチャード・キール)が再び登場。ラスト近くでは、恋人も出来、唯一となるセリフまであり、ボンドを助けるという役。
宇宙で死ぬのかと思いきや、大男と女性を救助したとのCIAからの情報で、生きていることが解るという設定。

ちょっと従来のイメージから越脱し過ぎと思い込んでいたが、再見するとロジャー・ムーアのボンドに相応しいゆとりのある落ち着いたボンド像を描いていて十分見応えある作品となっている。

“毎日が映画日和” 100点(余裕綽々のロジャー・ボンドを楽しもう)

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007ゴールデン・アイ「007 Golden Eye」 [007は、全て最高!!]

☆007ゴールデン・アイ「007 GoldenEye」
(1995年制作、マーティン・キャンベル監督、脚本:ジェフリー・ケイン、ブルース・フィアスティン、音楽:エリック・セラ、撮影:フィル・メヒュー
ピアース・ブロスナン、ショーン・ビーン、イザベラ・スコルフコ、ファムケ・ヤンセン、ジョー・ドン・ベイカー、ロビー・コルトレーン、ゴットフリード・ジョン、チョッキ―・カリョ、ジュディ・デンチ、デスモンド・リュウェリン
サマンサ・ボンド)
   
題名となった「ゴールデン・アイ」は、原作者イアン・フレミングのジャマイカの別荘の名称、元々はイアン・フレミングが、第2次世界大戦で従事した作戦名だったとのこと。
ただし、映画のストーリーは、イアン・フレミングの原作にはなく、新たに練られた脚本に基づいた作品である。

007映画を第1作から手懸けてきたアルバート・R・ブロッコリが、前作で退き、この17作目からブロッコリの娘、バーバラが中心となって映画作りが進められ、旧来の古いボンド像を脱ぎ捨て、スピード感ある新しい感覚のサスペンス・アクション作品として蘇らせ、大成功を納めている。
(11作目から、マイケル・G・ウィルソンも制作に関与している。)

ジェームズ・ボンドも、華やかな二枚目の5代目ピアース・ブロスナンとなり、アクションの派手さも数段アップ(制作費も大幅アップ)、結果としては、3億5千万ドルを超えるヒットとなり、ピアース・ブロスナンが、新たなボンド像を作りあげた記念すべき作品でもある。
ボンドの上司Mも大物女優ジュディ・デンチが演じ、マネーペニー(サマンサ・ボンド)も若返りボンド同様華やかになった。

とにかく、次から次とアクション・アクションの連続で、130分間があっという間である。
006(ショーン・ビーン)との共同任務で、旧ソ連に潜入したが、006は捕縛されウルモフ将軍に殺されるが、ボンドはかろうじて脱出する。
タイトルロールが出るまでの、このエピソードシーンが凄い。

化学兵器工場へ侵入する際のダムからのバンジージャンプのシーンは、スイスの実際のダムで、スタントマンにジャンプをさせている、また工場から脱出するため、断崖からバイクでダイブし、落花するセスナ機へ乗り移るシーンも、実際にスタントマンガ演じている。

9年後の現代(1995年)に場面は変わり、ボンドはロシアの犯罪組織ヤヌスのメンバー、ゼニア・オナトップを調査内偵してたのだが、最新鋭ヘリコプタータイガーを奪われ、ソ連崩壊後のロシアの宇宙秘密基地で、ゼニアとウルモフに「ゴールデン・アイ」を起動させられてしまう。

フランス(モンテカルロ)やモナコ、サンクトペテルブルグ、プエルトリコ等でロケーションされており、サンクトペテルブルグの街中を戦車で走り回るシーンは、ド迫力で、こんなことが許されるのかと思ったら、やはりセットを作り破壊シーンを撮影したとのこと、ド迫力のシーンが連続し中々見られない映像である。

ボンド・ガールは、プログラマーでロシアの宇宙秘密基地に勤務、ゼニアとウルモフに急襲され、勤務者が殺される中、唯一の生き残りとなり、ボンドと行動を最後まで共にするナターリア(イザベラ・スコルフコ)とアレックの暗殺者ゼニア・オナトップをファムケ・ヤンセンが、演じている。野性味たっぷりで、強烈な個性を発揮して、強烈な印象を残している。

チェッキ―・カリョや、ロビー・コルトレーン、ジョー・ドン・ベイカーなど芸達者な名優たちが、主要な脇役を務め、悪役となるウルモフ将軍にゴットフリード・ジョンが扮し、金に眼がくらみ裏切るプログラマー役に、スコットランド出身の名優アラン・カミングが扮している。

ショーン・ビーンは、ボンド役の候補にもなった王立演劇学校出身のエリート俳優である。良く死ぬ映画俳優の第1位になるなど、大作の悪役などを演ずることが多く、存在感抜群の俳優である。
最近では世界中で、大ヒットした「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ、テレビの大ヒット作品「ゲーム・オブ・スローンズ」などで主要な役柄を演じている。

過去の16作とは、全く異なる感覚の作品で、スピーディーで迫力のあるアクションが、制作時の最新の技術を用い、練に練った脚本で制作されており、見事というしかない。
「007」の新たな魅力を満載した、傑作サスペンス作品である。

“毎日が映画日和” 100点(文句のつけようのない満点です!!)

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007黄金銃を持つ男「The Man with the Golden Gun」 [007は、全て最高!!]

☆007黄金銃を持つ男(第8作目)「The Man with the Golden Gun」
(1974年制作、ガイ・ハミルトン監督、脚本:リチャード・メイボ―ム、トム・マンキーウィッツ、撮影:テッド・モリス、オズワルド・モリス
音楽:ジョン・バリー、原作:イアン・フレミング
ロジャー・ムーア、クリストファー・リー、モード・アダムス、ブリット・エクランド、クリフトン・ジェームズ、エルヴァ・ヴィルシューズ、リチャード・ルー、スーン・テック・オー、バーナード・リー、デスモンド・リュウェリン
ロイス・マクスウェル)
   
スェーデン出身の美女2人(モード・アダムズとブリット・エクランド)が、好対照なボンド・ガールで出演し、話題を呼んだ。
今年、亡くなったクリストファー・リー(93歳)が、長身を生かした、どことなくエレガントさを醸しだす悪役で、1人100万ドルで殺しを請け負う暗殺者に扮している。

太陽光発電で新たなエネルギーを生み出すソレックス・アジテイターは、原子力に変わる新たなエネルギー源になるとの設定で、ボンドはスカラマンガを追跡する前は、この装置の所在を突き止める任務についていたとの設定となっている。

原作では、舞台は、ウラジオストック、ジャマイカで、ボンドはソ連に洗脳され、Mの命を狙い汚名挽回のためスカラマンガを追うという設定で、映画は大幅にというよりも、ほとんど原作とは別の物語となっている。

見返してみると、見逃していた場面が多くあり、当時の時代背景を考慮して脚本にさまざまな形でエピソードが組み込まれていたり、(カンフー・ブーム、エネルギー危機)前作との重複を避けるため(「死ぬのは奴らだ」の舞台はジャマイカだった)、香港・マカオ・タイとアジアを舞台にボンドが活躍する。

前作に出演したペッパー保安官(クリフトン・ジェームス)が、タイに夫婦で観光に来ているという設定で引き続き出演、タイの警察官に警察手帳を見せて、アメリカの保安官だと主張するが全く相手にされなかったり、川に飛び込んだりと、笑わせてくれる。
ボンドと同乗した車で一回転して、対岸に見事着地するという離れ業の場面で、眼を丸くするシーンもある。当時、この車の回転シーンが話題になった。

スカラマンガの車は、途中飛行機に早変わりし、ボンドの追跡を逃れたり、香港の港に残るクィーン・エリザベスの残骸の中にM-16の拠点が設けられていたり、香港のペニンシュラが全面協力していたり、タイのキックボクシングの試合の場面が出てきたりと興味深い場面が随所に出てくる。

思った以上に、楽しめる作品となっており、「007死ぬのは奴らだ:Live and Let Die」よりは、楽しめる映画だった。恐らく、スカラマンガが殺し屋を呼び寄せ、対決する場面などが解りにくいのと、華やかな場面が少ないのが、主力マーケットの欧米で人気が出なかった理由か。

スカラマンガの愛人役、モード・アダムス演ずるアンドレアが、ボンドに救出してほしいというサインとして、007の名前を刻んだ黄金の銃弾を送ったことから、スカラマンガを追うこととなる。アンドレアは、裏切ったということで、途中殺されてしまうのが、もったいなかった。

スカラマンガの拠点の島は、この映画の撮影で見つけた島で、映画の後ジェームズ・ボンド島と名付けられ、今では人気の観光地となっているらしい。
香港の大富豪役のリチャード・ルーや、英国情報部のヒップ中尉役スーン=テック・オーなどのアメリカ在住のアジア系俳優が出演し、アジアを舞台とした映画らしい演出となっている。

スカラマンガの遺産を狙う召使ニック(エルヴェ・ヴィルナーズ)が、神出鬼没、小人という特性を最大限生かした面白いキャラクターに設定されており、エンディング場面、ジャンク船のマストの最上部、籠の中でもがく姿が、特に印象深い。

映画としては、興行収入が伸びず、前作の約半分で終了、共同制作者のハリー・サルツマンは今作を最後に製作から退いた。
アジアン色の強い作品で、スカラマンガやニックのキャラクターが面白く、シリーズの中でも思った以上に、良く出来たエンターテイメント作品となっている。欲を言えば、もう少し華やかさが欲しかった。

“毎日が映画日和” (007は、どんな作品でも満点!!)

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007カジノ・ロワイヤル(21作目)「007 Casino Royale」 [007は、全て最高!!]

☆カジノ・ロワイヤル「007 Casino Royale」(2006年公開 マーティン・キャンベル監督 ニールパーヴィス、ロバート・ウェイド脚本 音楽:デビッド・アーノルド、撮影)フィル・メヒュー ダニエル・グレイブ、エヴァ・グリーン、マッツ。ミケルセン、ジュディ・デンチ、ジャンカルロ・ジャンニーニ、ジェフリー・ライト)
   
007は、映画の世界に誘ってくれた最も愛すべきキャラクター

あくまでも映画の世界のボンドが憧れで、「ショーン・コネリー」が最も好きなボンド俳優である。ダニエルは、キレがありシャープで、どこかいたずらっ子っぽいところがいい。ロジャー・ムーア(ボンド映画を支えてくれた)やピアース・ブロスナン(人気復活の機運を作った)よりも適役の様に思う。(ティモシー・ダルトンは渋いのだが華やかさに欠けるし、ジョージ・レーゼンビーは、演技の基本が出来ていないし、男としての艶がない)。

007の小説第1作を映画化したもので、カジノでの大勝負が大いに画面を盛り上げるのだが、見せ場の連続で息つく間もない。
久々にボンドガールらしい女優エヴァ・グリーン(:マルレーヌ・ジョベール<フランスの女優で「雨の訪問者」のヒロイン>の娘)が出演していて、陰影の濃い顔立ちで印象に残る。これ以後もさまざまな映画で活躍中。デビュー作がベルナルド・ベルトリッチ作品「ドリーマーズ」で、テレビドラマでも活躍している。モデルとしても世界的に知られる注目の女優の一人。
     
スメルシュの名前は出てこないものの、悪役(ル・シッフル)を殺してしまうのは、上部組織スメルシュいうことが、ボンドファンならわかる。(原作ではスメルシュだが、過去の007映画ではスペクターに変更されている)

マティスが、フランス在住の参謀本部の所属ということが分からないのはちょっと説明不足か。
ル・シッフルを演ずるマッツ・ミケルセン、マティスを演ずるジャンカルロ・ジャンニーニが、好演しており、印象深い演技を見せる。
全編に漂う、ダニエルの緊張感と凝りに凝ったマーティン・キャンベルの演出が、画面に迫力を生み、ひと時も眼を離せない映画で、面白さ全快。最高007!!
(製作スタッフの質の高さが、この映画の支えだろう)

監督のマーティン・キャンベルは、すでに「007ゴールデン・アイ」を手掛けており、「マスク・オブ・ゾロ」と続編2作でもヒットを連発している。最近では、メル・ギブソンの復帰作「復讐捜査線」を手掛けている。

このシリーズは、この時21作目、現在24作目の制作が進んでいるので、これまた楽しみである。
一流の食材や酒、ドレスやスーツや靴や車などにこだわり、異国情緒満点の見応えのあるロケ地など、夢を見させてくれる映画作りのスタンスは、第1作「ドクター・ノオ」以来変わっていない。

シャンパンは、ボランジュ・グランダネ、キャビアはベルーガ、靴は英国のジョン・ロブ、スーツ等はイタリアのブリオー二、車はフォードか傘下の系列会社の車種に限定され、時計はオメガで、劇中わざわざ、ローレックスかと尋ねられ「オメガ」と答えるシーンがあるほど。(以前は、ローレックス)また携帯パソコンはすべてソニーと、スポンサーサイドに気を遣っている映画でもある。(スポンサー契約によって、画面に登場するメーカーは変わっている)

50年が過ぎ、世界で最も長期にわたる映画シリーズで、時代にあわせて楽しませてくれる「ジェームズ・ボンド」は、世界中で最も知られるキャラクターであることは間違いない。2012年のロンドン・オリンピックの開会式で、ボンド役ダニエル・グレイブが、エリザベス女王を会場までエスコートしてきたのは、記憶に新しいところで、世界中で英国の生んだ諜報員ジェームズ・ボンドは再認識されたのではないだろうか。次回作は、アカデミー賞受賞監督サムメンディスが、23作「スカイ・フォール」に続いて、再びメガホンを取る、2015年12月「スペクター」の公開が待たれるところ。

“毎日が映画日和” 100点
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007サンダーボール作戦「007Thunderball] [007は、全て最高!!]

☆007サンダーボール作戦「007Thunderball」
(1965年公開 テレンス・ヤング監督 脚本:リチャード・メイボ―ム、ジョン・ホプキンス、
 音楽:ジョン・バリー 撮影:テッド・ムーア 編集:ピーター・ハント
 ショーン・コネリー、クロディーヌ・オージェ、アドルフォ・チェリ、ルチアナ・パルッツエ
 リク・ヴァン・ヌッター、バーナード・リー、デズモンド・リュウェリン、ロイス・マクスウェル)
       
映画の面白さを教えてくれた作品。
ジェームズ・ボンドに憧れ、美女に心ときめかせた青春時代がよみがえる。サンダーボール作戦は、ふるさと青森では「ロシアより愛を込めて」と2本立て上映で見た記憶がある。中学生のころで、画面に写し出される異国の風情に憧れたものである。

冒頭からアクションとスリル、サスペンスとユーモアが適度にちりばめられ、130分があっという間に過ぎ去る。(今回見たDVDでは、療養所の担当美女との濡れ場シーンの一部がカットされていた、キャビアなどを手に取るシーンである)

悪役スペクターのNO2ラルゴは、007の中でも、ゴールド・フィンガーと並ぶ個性的な悪役で、貫禄、非情さ、残忍さでは、断トツのNO1。
また、今作のクロディ―ヌ・オージェが、ボンド・ガールではNO1。
雰囲気が素晴らしい。出演時は23歳、ミス・フランスに選ばれただけあって、独特の美貌とプロモーションが、エレガンスでエキゾチック。

過去3作のヒットを受けて、さらなるヒットを狙い、大がかりなロケーションや製作費が潤沢だと思わせるセットやさまざまな秘密兵器など、観客をわくわくさせるような仕掛けが沢山詰め込まれ、世界をマーケットにしている映画だということが良くわかる。
核爆弾搭載の爆撃機を奪い、英国政府を相手に恐喝をするスペクターとボンドの戦を描くアクション巨編で、その後ショーン・コネリー自らが、「ネバーセイ・ネバーアゲイン」という作品でリメイクしている。

バハマの海が舞台なだけに、奪った爆撃機が海中に沈められたり、原爆も海中の秘密基地に隠されたりと練に練った脚本で面白さが倍増する。サメのプールから脱出するシーンや、岩礁から助け出されるシーンなどには、Qから渡された秘密兵器が使われ、それぞれの兵器の出番もちゃんと用意してある周到さ。

スペクター一味とアメリカ軍との海中の戦いでは、大型の水中バイクや潜航艇、ボンドはジェット噴射のボンベを利用など、アイデア満載の演出でそれだけでも大金が投入されていることが、良くわかるのだが、残念ながら、このシーンがこの映画の唯一の欠点で、少し散漫になってしまったため、折角の大がかりな撮影なのだが緊張感が途切れてしまった感じがする。

それでも、他にこのように大がかりな水中格闘シーンを撮影した作品は今もってないのだから、今から45年前に、大がかりな海中戦闘シーンを撮影したことがまずは驚嘆に値する。
この映画は、冒頭からラストシーンに至るまで、ストーリーの展開に無駄がなく、大好きである。(波長が合うのかも知れない)

クロディ―ヌ・オージェも好きだが、スペクターNO12のフィオナ役を演じた、ルチアナ・パルッツィも大好きで、祭りのシーンで味方の銃に撃たれ殺されてしまうが、最後まで生かしてほしかった。
007悪女NO1は、断トツで彼女である。(最初は彼女が、ドミノ役候補だったとのこと)
*もう一人、「オクトパシー」でのマグダ役(クリスティナ・ウエイボーン)も忘れられない美女である。最近のボンド映画では「ダイ・アナザー・デイ」のミランダ役ロザムンド・パイクも悪女役ではピカ一である)

冒頭でスペクターNO6のブヴァ―ル大佐を倒した後に、一人用ジェット・パックで空中に浮揚し脱出するシーンからして夢心地で、ボンドカ―は(ゴールド・フィンガーに続いて)憧れのアストンマーチンDB5だし、女優も群抜とくればいうことなし。
最後は分離する水中翼船「ディスコ・ヴォランテ号」でのラルゴとの格闘シーン、兄を利用され殺されたドミノが、ラルゴを水中銃で倒しジ・エンドとなる。
主題歌「サンダーボール」が、トム・ジョーンズの張り上げる声にマッチし映画にぴったり。

テレンス・ヤング監督は、この映画を最後に007の監督には戻らなかったが、ショーン・コネリーと共に、007を世界に知らしめた功労者だろう。アクション・サスペンスを得意としたが、ヘップバーン後期の名作「暗くなるまで待って」や文芸作品の「うたかたの恋」、子供を主役とした悲劇「クリスマス・ツリー」など、様々なジャンルの作品を手掛けた名匠である。

007シリーズの初期3作品(ゴールド・フィンガー除く、1作目・2作目・4作目)で、アカデミー賞を贈呈しても可笑しくない業績を残した。007は、今でも新作が継続して制作されていることを考えると、世界の映画界に大いなる貢献をした監督として讃える価値が十分あると思う。
(12月24作目「スペクター」が公開される)  

“毎日が映画日和” 文句なく100点です。
       

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