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ダウンタウン・ヒーローズ(山田洋次監督) [青春時代を綴る名作]

☆ダウンタウン・ヒーローズ
(1988年製作、山田洋次監督、脚本:山田洋次、浅間義隆、音楽:松村忠三、撮影:高羽哲夫、原作:早坂暁
薬師丸ひろ子、中村橋之助、柳葉敏郎、尾身としのり、杉本哲太、坂上忍、石田えり、中村芝翫、米倉斉加年、笹野高史、すまけい、樫山文枝、加藤武、倍賞千恵子、渥美清)
   
山田洋次監督の描く青春映画の名作!!
小説家、脚本家で、「夢千代日記」等で知られる早坂暁が1986年に発表した小説を原作としている。

ちょっとほろ苦い思い出を綴った作品で、シナリオライターとして活躍する主人公が昔の出来事を思い出すという構成。
原作者、早坂の母校旧制松山高校を舞台とした作品で、主人公洪介を演ずるのは中村橋之助、寮の仲間で学校を止めて社会へ飛び出す檜圭吾に柳葉敏郎、無医村の医者になると決心する高井禎一に尾身としのり、その他杉本哲太、坂上忍などが出演、マドンナ役中原房子に、薬師丸ひろ子が扮している。

血気盛んな高校生の時代、薄幸な娼婦への同情や、憧れの女性とのすれ違いなどのエピソードを加え、今でいう文化祭での出し物である演劇の練習風景、本番の舞台を中心に、それぞれの進路を目指すまでを描いている。

中村橋之助の控えめなキャラクターが、感じが良いし、どこか哲学っぽい尾身としのりも役作りが上手い、柳葉敏郎扮する圭吾が、房子(薬師丸ひろ子)に憧れ告白するのだが、直接言うのではなく、洪介を介し伝えたことで房子から2人共嫌われてしまう。

娼館から逃げた咲子(石田えり)を匿うエピソードは、純粋な若者の心情を描いていて清々しい。咲子を演ずる石田えりが上手いし、存在感を見せる。
山田洋次監督作品の常連俳優が多数出演、学校の先生役を演ずる米倉斉加年、すまけい、咲子が逃げた娼館のヤクザの親分に笹野武史、洪介の家庭教師先の夫人役は樫山文枝、警察署長役は加藤武、洪介の実家の母親に倍賞千恵子、寮の給仕や掃除を請け負う用務員役に、渥美清が扮している。

スタッフも山田組が集結、撮影:高羽哲夫、共同脚本は朝間義隆が担当し、“優しさ”“ほろ苦さ”のスパイスを沢山入れた作品に仕上げている。
ロケ先は愛媛県で、実際の古い校舎を使用し当時の風景を再現している。
劇中上映されている映画は、「青い山脈」「お嬢さん乾杯!」で、昭和24年ごろを時代背景としていることが分る。

マントや高下駄というバンカラスタイルの学生たちが、育った世代は違うが、どこか懐かしく感じ、雰囲気作りが上手い。顔だちが幼いので、何とか誤魔化せたと思うが、当時24歳の薬師丸ひろ子が、女子高生を演じているのはちょっと違和感を覚えたが、渥美清(ちょっと出番が多すぎた感じ)や倍賞千恵子は流石の演技を見せている。

“毎日が映画日和” 75点

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青春群像「Vitelloni」 [青春時代を綴る名作]

☆青春群像「Vitelloni」
(1953年製作、フェデリコ・フェリーニ監督、脚本:フェデリコ・フェリーニ、エンニオ・フライアーノ、トゥリオ・ピネッリ、撮影:オテッロ・マルテッリ、ルチアーノ・トラザッティ、カルロ・カルリーニ、音楽:ニーノ・ロータ、
フランコ・ファヴリッティ、アルベルト・ソルディ、レオノーラ・ルファ、
リカルド・フェリーニ、ジャン・ブロシャール)
   
何度でも観たくなる映画で、難しいという先入観のあるフェリーニ映画の初期の傑作で、解りやすい作品。

北イタリア、アドリア海の田舎町が舞台で、5人の若者たちが、生きる目的を見いだせないでいる人生のひととき描いた作品。
彼らの家族のエピソードも絡めながら、ほろ苦い人生の想い出を綴ったこの作品は、1953年ベネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞(監督賞)、アカデミー賞脚本賞にノミネートされている。

非常に共感できる作品で、いつもつるんでいる若者5人は無職で、勤勉な労働者をどこかあざけり、所在無げに日々を過ごし、無為な毎日を過ごしている。

ファーストは、モラルドの妹サンドラに手を出し、妊娠させたことから結婚する破目になるが、逃げ出そうとする息子を叱り飛ばすファーストの父親像が良い、演じる俳優の演技も上手い。結婚してからも女遊びを繰り返すファウストをベルトで殴り、叱るイタリア人気質の表現も上手い。

歌手を夢見るリッカルド、アルベルトの姉は不倫中で、町を出て行ってしまう、レオポルドは劇作家を目指しているもののそのきっかけすら見つけられないでいる。
サンドラの兄モラルドは、町を出てゆくことを考えているものの決断ができないでいる、そんな出口の見えない彼等の元へ、新婚旅行からファーストが戻ってくる。ファーストは、女好きで手当たり次第に口説き、ついには雇い主の妻を口説いたことから解雇されてしまう、それでも懲りないファウストに愛想をつかしたサンドラは赤ちゃんと一緒に家を飛び出してしまう、流石に心配になったファーストは、仲間とともにサンドラを探すこととなる。

ファーストの実家にいたサンドラを見つけ、安心するファーストだが父親の怒りが爆発する。そんな騒動も終わったある日、モラルドは一人、この町から列車で旅立つのである。

この作品の構成、演出の見事さは、当時33歳のフィリーニの瑞々しい感性が生かされ、悶々とした若者達の心情が見事に捉えられている。

庶民を描くフィリーニのスタイルは、ネオレアリズモ(イタリアの生んだ映画と文学の潮流を言う)派と言う人たちもいるが(単純にいうと現実をリアリズムに描くこと)フィリ―ニを一言で、必ずしもそのスタイルと決めつけることは難しいのではないだろうか。

1953年製作(戦後8年後)で、主人公たちはみんな無職で社会全体が混沌としている時代の中で製作された作品、やり場のないエネルギーのはけ口を見いだせない若者を描いた秀作で、何度でも観たくなる作品、好みの作品である。

“毎日が映画日和” 100点(好みの作品で満点!!)



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リバー・ランズ・スルー・イット「A River Runs Through It」 [青春時代を綴る名作]

☆リバー・ランズ・スルー・イット「A River Runs Through It」
(1992年製作、ロバート・レッドフォード監督、脚本:リチャード・フリーデンバ-グ、撮影:フィリップ・ルースロ、音楽:マーク・アイシャム
原作:ノーマン・マクリーン
ブラッド・ピット、クレイグ・シェイファー、トム・スケリット、ブレンダ・プレシン、エミリー・ロイド)
   
名作映画再発見の1本!!
モンタナの田舎町ミズーラで、厳格な牧師の息子2人を描いた佳作で、ロバート・レッドフォードが監督を務め、兄弟の兄ノーマン・マクリーの処女作「マクリーンの山」を映画化した作品。

牧師の父が、2人の兄弟に教えたのは、フライ・フィッシングで、渓流釣りのシーンが、ふんだんに描かれるので、渓流釣りファンには堪らない映画だろう。
物静かで文学好きな兄、心根が優しく、無理してしまうやんちゃな弟という好対照な2人を1912年から描いている。

ルアー・フィッシシングの得意な父親から、教わったフライ・フィッシングが、兄弟共得意なのだが、弟のポール(ブラッド・ピット)の腕前には敵わないとノーマン(クレイグ・シェーファー)は、思っている。
大学へ進み故郷を去った兄ノーマン、地元の大学へ通い新聞社へ就職した弟ポール、ノーマンが帰郷したことで久しぶりに、家族が一緒になるのだが、ポールには、酒と賭博というアキレス腱があり、警察の留置場の世話になるのは常連で、借金も抱えていた。

ジェシーに恋したノーマンは面白くないと言われながらも、真摯な態度で接し、シカゴの大学に先生として採用されることとなり、思い切ってジェシーに求婚することを決心する、しかし、その直後ポールが殺されたことを警察に告げられる。右手が潰され骨が砕け、銃座で頭を殴られていた、間違いなく博打のトラブルである。

声高にならず、感情の起伏も極力抑えた演出は、ロバート・レッドフォード監督の人生観を投影しているようでもある。
美しい川の景観、フライ・フィッシングをする姿が陽に照らされ、川面の光の中で美しいシルエットとなり観る者の心を幸せにする。

23年前の作品で当時ブラッド・ピットは28歳、役作りもあるのだろうが、まるで少年の様な若々しさ、この作品で注目を浴び、大スターへの道を歩むこととなる。今やプロデューサーとしても大活躍、アカデミー賞作品賞を2作輩出している。

兄役クレイグ・シェイファー、父親役トム・スケリット、母親役ブレンダ・ブレッシンの控えめな演技が、心地よい。決してハッピー・エンドではなく、家族にはつらい記憶となった物語だが、しみじみと心に訴える作品となっている。
ロバート・レッドフォード監督作品は、しみじみ心に訴える作品が多い。
(出演作品以外に、9作品監督している。)
”毎日が映画日和“ 80点

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マイ・ボディガード「Man of Fire」 [青春時代を綴る名作]

☆マイ・ボディガード「Man of Fire
(1981年公開 トニー・ビル監督 脚本:アラン・オームズビー 音楽:ディブ・グル―シン 撮影:マイケル・D・マーガ‐リーズ  クリス・メイクピース、アダム・ボールドウィン、マット・ディロン、ルース・ゴードン、ジョン・ハウスマン、ジェニファー・ビールス)

爽やかで見終わった後で、清々しい気分になれる青春映画の名作!
転向した学校で、いじめられることに納得できない主人公が、クラスではぐれ物の少年と友達になり、最後はいじめっ子どもをやっつけるという映画。

筋立てとしては、よくあるパターンだが、生徒役で出演する俳優たちの新鮮さや脇を固めるベテラン俳優の熱演が、心地よい世界へ誘ってくれる。
今では貫録の増したマット・ディロンが、青二才だが不良っぽいいじめっ子役、ジョーン・キューザックが女友達の役、セリフの無いジェニファー・ビールスがチョイ役で出演(大きな眼が印象的)。祖母役のル‐ス・ゴードン、ホテルの総支配人役のジョン・ハウスマンなどが、熟練の演技で楽しませてくれる。

ラストで、いじめっ子の用心棒役を倒す、リンダーマン(アレック・ボールドウィン)に励まされ、いじめっ子と1対1で勝負し勝利するのだが、ついがんばれと声を掛けたくなる。定番のメニューで、監督も主演の俳優も良く知らないが(この映画の後の活躍もあまり聞かない)、脚本の良さで新鮮さを出した映画。
(デンゼル・ワシントン主演、トニースコット監督の同名映画があるが別物)

”毎日が映画日和“ 85点!

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