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シャーキーズ・マシーン「Sharky's Machine」 [ゆる~いハード・ボイルドタッチの刑事物]

☆シャーキーズ・マシーン「Sharky’s Machine」
(1982年製作 バート・レイノルズ監督、脚本:ジェラルド・ディベゴ
撮影:ウィリアム・A・フレイカ―、音楽:スナッフ・ギャレット
バート・レイノルズ、レイチェル・ウォード、ヴィットリオ・ガスマン、ブライアン・キース、アール・ホリマン、チャールズ・ダーニング、ヘンリー・シルヴァ、バーニ―・ケーシー、リチャード・リバティーニ、ダリル・ヒっクマン)
   
麻薬捜査の失敗で、風紀課へ転属となったシャーキー刑事とその仲間たちの奮闘を描いたアクション・サスペンスで、主演のバート・レイノルズが、監督も務めている。
一晩1000ドルという高級コールガールのドミノ(レイチェル・ウォード)を盗聴・盗撮している中で、知事選で立候補しているホッチキンス候補と、関係があることを知るが、知事になった際に、障害になるとホッチキンスを操るビクター(ヴィットリオ・ガスマン)は、ドミノを弟ビリー(ヘンリー・シルヴァ)に暗殺させようとする。

ところが、撃たれたのはドミニクの仕事仲間で、本人が生きていたことから、シャーキー(バート・レイノルズ)は、彼女を匿い陰で操るビクターを逮捕しようとするが、警察内部にいる元殺人課時代の相棒スマイリーが、情報を漏洩していた裏切り者で、シャーキーの仲間が次々と殺されていき、捕えられたシャーキーも指を2本失うという拷問を受ける。

風紀課の刑事仲間パパ(ブライアン・キース)、アーチ―(バーニー・ケーシー)そして上司のチャールズ・ダーニング等、ベテラン俳優で脇を固め、悪役にはビクター役にヴィットリオ・ガスマン、弟ビリーにヘンリー・シルヴァというキャスティングが絶妙で、特にヘンリー・シルヴァの狂気じみた役作りは(どんな映画でも、いつみても怖い)、賞賛に値する。

ドミニクを演ずるレイチェル・ワード(撮影時25歳)が、モデル出身だけあって、ゴージャスな雰囲気を醸し出し、その美しさは一見の価値有。
テレビ映画が圧倒的に多い女優だが、「カリブの熱い夜」「コロンブス」等に出演している。

適度なアクションシーンと、バート・レイノルズのハードボイルド風の役作りで、まあまあ楽しめる作品となっているが、同僚の警察官が撃たれ過ぎで、パパやアーチ―は、五体満足で事件を解決してほしかった。
撮影は、ウィリアム・A・フレ―カ―で、大好きな映画「ブリット:Bullitt」や「モンテ・ウォルシュ:Monte Walsh」初め多くの作品で撮影監督を務める才能豊かなキャメラマンを起用。バート・レイノルズ監督作品では「ゲイター:Gator」でもコンビを組んでいる。

バート・レイノルズは、1970年代「脱出:Deliverance」で大ブレーク、1980年代までは、ハリウッドの売れっ子俳優として活躍した男臭い俳優である。
「ロンゲスト・ヤード:The Longest Yard」が最も好きな作品だが、タフな刑事役等が多い。1990年代以降は、脇役として演技派の一面を見せる性格俳優へと転身している。

“毎日が映画日和” 75点(レイチェル・ウォードに10点サービス)

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道「La Strada」 [人生ドラマの傑作]

☆道「La Strada」
(1954年製作、フェデリコ・フェリーニ監督、脚本:フェデリコ・フェリーニ、エンニオ・フライアーノ、トゥリオ・ピネッリ、音楽:ニーノ・ロータ
撮影:オテッロ・マルテッリ
アンソニー・クイン、ジュリエッタ・マシーナ、リチャード・ベイスハート、アルド・シルベーニ、マルチェラ・ロベレ)
     
1954年ヴェニス国際映画賞銀獅子賞(監督賞)受賞、1954年アカデミー賞最優秀外国語映画賞受賞の名作で、イタリアの生んだ偉大なる製作者ディノ・デ・ラウランティスとカルロ・ポンティが、プロデュース、後に巨匠と呼ばれたフェデリコ・フィリーニが、監督3作目として発表した珠玉の名作である。

前作「青春群像:IVTTLLON」の翌年〔1954年〕に監督した作品で、アンソニー・クインが、力自慢の大道芸人ザンパノを演じ、フェリーニの愛妻だったジュリエッタ・マシーナが、ジェルソミーナを演じている。

貧しい家庭のジェルソミーナは、半ば強引にお金で買われるようにザンパノのお手伝い兼助手の様な立場で、三輪車でイタリア中を旅しながら、身体に巻いた鋼の鎖を力で切ってしまうというザンパノの芸で生活を共にする。

我儘で自分勝手なザンパノは、優しい言葉一つを掛けるでもなく、街の女を買う時は、三輪車を放り出され、朝まで待たされるような日々。粗野で乱暴なザンパノとの生活が嫌になり、飛び出すが、祭りの日の夜に探しにきたザンパノに連れ戻される。

サーカスの一団に入ると、綱渡りの芸人(リチャード。ベイスハート)が、ザンパノと仲が悪く喧嘩ばかりでとうとうザンパノはナイフを持ちだし、警察に捕まってしまう。サーカスのメンバーから、一緒に行こうと誘われるが、ジェルソミーナは、ザンパノが、戻ってくるのを待っている。

綱渡りの芸人は、道に落ちている石ころだって何かの役に立つと、ジェルソミーナを諭し、哀感漂うテーマ曲を教えて去ってゆく。

旅の途中、ザンパノは車の故障で立ち往生していた綱渡りの芸人を殴り殺し、捨ててしまう。ジェルソミーナはショックを受け、半ば放心状態となり大道芸の手伝いも出来なくなり、持て余したザンパノは、寝ているジェルソミーナをそのまま残し、旅立ってしまう。

数年後、海辺の村で、聞きなれたメロディーに誘われ、歌っている女性に、歌について訪ねると教えてくれた女性は、数年前に亡くなってしまったと聞き、海岸で砂浜に顔を埋めて泣き崩れる。

純真無垢なジェルソミーナ、粗野で悪知恵の働くザンパノ、天使の化身のような綱渡りの芸人、この3者の描く世界が、深く胸に沁みる物語で、フェリーニ監督34歳での作品としては、人間への洞察力の見事さ、余韻を感じさせる物語の抒情性は、主題曲の物悲しい旋律と良く合い、珠玉の作品となっている。

若いころに観たときは、その良さが解らず、退屈な映画と片付けていたが、60歳を超えてくると、この映画の持つ哀愁漂う鑑賞感とザンパノの海辺で泣き崩れるシーンが、胸に迫る。老いと寂しさ、家族と一緒の生活、さまざまなことを考えさせられる名作である。

難しくて煩わしいと思っていたフェデリコ・フィリーニ監督作品だが、初期の2本「青春群像」と「道」の両作品はどちらも静かな感動を覚える秀作である。
ニーノ・ロータの物悲しいテーマ曲が素晴らしい。フェリーニ監督の作品はほとんどがニーノ・ロータで、他に「太陽がいっぱい」「ゴッド・ファーザー」で、知られるイタリアの生んだ大作曲家である。

撮影のオテッロ・マルテッリも、フェリーニ作品では、お馴染みの撮影監督で1962年「ボッカチオ70」まで、撮影監督を努めている。
どこか物寂しい風景描写がこの作品にマッチしている。

“毎日が映画日和” 100点(ジュリエッタ・マシーナのピュアな演技に満点!)



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鬼平犯科帳(劇場版) [面白時代劇を見逃すな!]

☆鬼平犯科帳(劇場版)
(1995年製作、小野田嘉幹監督、脚本:野上龍雄、撮影:伊佐山巌
音楽:津島利章、原作:池波正太郎
中村吉右衛門、多岐川裕美、岩下志麻、藤田まこと、世良公則、石橋蓮司、峰岸徹、遠藤憲一、平泉成、本田博太郎、高橋悦史、御木本伸介、勝野洋、尾身としのり、真田健一郎、中村歌昇、梶芽衣子、江戸家猫八、蟹江敬三、藤巻潤
江戸家まねき猫、)
 
松竹創立100周年を記念して制作された作品で、二代目中村吉右衛門が鬼平を演ずる。
テレビドラマで根強い人気を誇る「鬼平犯科帳」シリーズは、松本幸四郎(後の松本白鷗)主演でテレビドラマ化され、その後主演は丹波哲郎、中村錦之介、中村吉右衛門と続いている。

最も人気の高いのは、立居振舞といい、セリフ回しといい正に適役の(初代松本幸四郎の二男)中村吉右衛門が演じる長谷川平蔵で、1989年からスタートし、現在(2015年)でもスペシャル版が製作されている人気長寿番組である。長谷川平蔵の厳しさと人情味が溢れ、当時の料理なども描かれるのが、人気の秘訣と思われる。
流石にレギュラー陣も一人づつ亡くなり、そろそろ新しいキャスティングが、望まれる世代交代の時期に差し掛かっているのではないだろうか。

ストーリーは、池波正太郎の小説から「狐火の勇五郎」「白子の菊右衛門」「荒神のお豊」等のエピソードをメインに、組み立てられている。
おまさと狐火の2代目のエピソードは、平蔵のおまさ(梶芽衣子)への愛情がいっぱい詰まった物語で、大阪で幸せに暮らしていたはずが、流行病で勇五郎(世良公則)が死んで戻ってくると“つくづくお前は男運が悪いなあ”と涙を見せる。

白子の菊右衛門(藤田まこと)と荒神のお豊(岩下志麻)が結託して平蔵を亡き者にしようと江戸の町を火攻めにしたり、平蔵の部下の妻を殺害、門番を殺害など非道の限りを尽くし、平蔵の息子辰蔵に狙いを定める当たりは、サスペンスも盛りがる。

小説では、荒神のお夏で、お豊は別のキャラクターだったと思うが、この映画では、合体したような人物像となっている。白子の菊右衛門役の藤田まことは流石の貫禄で、憎々しげに楽しそうに演じているのが良く画面から伝わってくる。(藤枝梅安に登場するのは、白子屋菊右衛門である)

剣客役の石橋蓮司は、いつみても上手いと思うし、テレビのレギュラー陣も、20年前ということで、今は亡き蟹江敬三や江戸家猫八も元気な姿を見せている。鬼平の右腕佐島忠介役を演じた高橋悦史はこの作品が遺作となった。

あくまでもテレビの延長線上で、よりスケール感ある大作となってはいないが、安心して鬼平犯科帳の世界を堪能出来る作品となっている。
中村吉右衛門は、二枚目ではないのが良いし、声や仕草が良く似合う。
役作りが上手いことも人気の秘訣だろうが、やはり原作の面白さがこの作品の一番の魅力である。
「藤枝梅安」「剣客商売」も小説・テレビ共人気シリーズとなっていて、「藤枝梅安」は3作品が映画化されている。
(平成28年12月、中村吉右衛門主演のシリーズは、終了した。
 新しい鬼平は、誰が演じて、スタートするのだろうか。楽しみである。)

“毎日が映画日和” 70点

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ターザンの黄金「Tarzan's Secret Tresure」 [家族で楽しむエンターテイメント作品!!]

☆ターザンの黄金「Tarzan’s Secret Tresure」
(1941年製作、リチャード・ソープ監督、脚本:マイルズ・コノリー、ポール・がンジェリン、撮影:クライド・デ・ビナ、音楽:デビッド・スネル、
ジョニー・ワイズミラー、モーリン・オサリヴァン、ジョエニー・シェフィールド、レジナルド・オーウェン、トム・コンウェイ、ハリー・フィッツジェラルド)
 
1932年製作「類人猿ターザン:Tarzan the Ape Man」からスタートしたオリンピック水泳選手でアメリカスポーツ界の英雄ジョニー・ワイズミューラーがターザンに扮したターザンシリーズの5作目である。

ジャングルで動物達と幸せに暮らすターザンが、息子ボーイと妻ジェーンを窮地から救う冒険物語である。
面白いこと面白いこと、合成映像と早回しが目立つが、どうして撮影したのだろうという場面の連続でこのシリーズが、永く親しまれたのも良く解る。
家族向けの映画としては、最良の作品だったのではないだろうか。

勧善懲悪物で、当然ハッピー・エンドなのだが、この手の作品はストーリー展開の面白さとスピーディー感が命で、その点この作品は(このシリーズ)は、動物達の協力もあり、スぺクタル感も加味され部類の面白さとなっている。

今回は、未開民族の調査にきた人類学者エリオット教授、助手のメドフォード
(トム・コンウェイ)が、ターザンの子供ボーイが見せた金塊が基で、争いとなりメドフォードは金鉱脈を手に入れようと画策する。

疫病に犯されたボーイを心配するジェーンの願いを聞いて、メドフォードに騙されたターザンが、メドフォードによって谷底に落されるが、オードゥエル(バリー・フィッツジェラルド)とボーイの親友小象のタンボによって救われ、象の群れの助けを借りてメドフォード一味と恐怖の種族を倒し、妻と子供を助け出すという物語で、良く出来た作品となっている。

冒険活劇物で、子供達にも人気が高かったことだろう。チンパンジーのチータや小象が可愛いのと、チンパンジーの芸達者な演技にはびっくり。
老若男女何れの層にも対応できる作品で、楽しいし面白い。他のシリーズも是非観たいものである。(ジョニー・ワイズミューラーのターザンは、12本製作されている。)

“毎日が映画日和” 70点


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カウボーイ「Cowboy」 [渋い西部劇の代表作]

☆カウボーイ「Cowboy」
(1958年製作、デルマー・デイヴィス監督、脚本:エドマンド・H・ノース
撮影:チャールズ・ノートン・JR、音楽:ジョージ・ダニング、モリス・W・ストロフ、原作:フランク・ハリス
グレン・フォード、ジャック・レモン、リチャード・ジャッケル、アンナ・カシュフィ、ブライアン・ドンレヴィ、ディック・ヨーク)
    
ジャック・レモン出演の珍しい西部劇で、グレン・フォードと共演した、デルマー・デイヴィス監督の佳作の1本。
カウボーイの過酷な日常と若さゆえの一途な青年が、逞しく成長する姿を描いた作品となっている。

ホテルマンのハリス(ジャック・レモン)は、メキシコの大農場の娘マリア(アンナ・カシュフィ)と恋仲だが、マリアの父親に認められずマリアは家族と共にメキシコへ帰ってゆく。それと入れ違いにカウボーイのリース(グレン・フォード)が、牧童達を引き連れてホテルへ乗り込んでくる。

マリアの父親の牛を購入すると聞いたハリスは、リースへ牛を購入する資金の提供を申し出、共同出資者として一緒に旅をすることにする。
目的は、マリアに会いたい一心である。

馬の扱い方など一からカウボーイの仕事を教わり、厳しいリースの教育で徐々に、カウボーイらしくなってゆくのだが、メキシコのマリアの元へ行ってみると、既に父親の命令で結婚していて、ハリスは自分の思いだけでは、自由にならない現実を知ることになる。

女に手を出した仲間を助けようとカウボーイ達に助成を求めても、自らの責任で解決する問題だと教えられる、中々渋い作品で自己責任を負うこと、自らの行動に責任を持つということがどうゆうことか少しずつ理解してゆく。

原作者とジャック・レモンの役名が同じということは、実話を基に製作された作品と言うことだろう。インディアンの襲撃、ロデオシーン、馬の群れ、牛の群れなども描かれ、西部劇の基本的な常道を行く作品で、見応えある作品となっている。

グレン・フォードとデルマー・デイヴィス監督は、この作品の他にも「去りゆく男:Jubal」「決断の3時10分:3:10 to Yuma」でコンビを組んでいて、何れも楽しめる上質の西部劇を発表している。
グレン・フォードは西部劇、サスペンス、戦争物からほのぼのとした作品まで幅広く活躍した名優である。
多くの西部劇に出演しており、単純なヒーローを演じるというよりは多少屈折している役柄や悪役っぽい方が個性の引き立つ俳優である。

ジャック・レモンは、言わずと知れた名優で、世界中で愛された俳優である。
西部劇への出演はこの作品だけでは、ないだろうか。
ビリー・ワイルダー監督に好まれ、代表作を沢山発表している。アカデミー賞で、助演男優賞と主演男優賞を両方とも受賞した最初の俳優でもある。
是非、コレクションしたい作品の1本である。

“毎日が映画日和” 75点




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エアフォース・ワン「Air Force One」 [手に汗握るサスペンス!!]

☆エアフォース・ワン「Air Force One」
(1997年製作、ウォルフガング・ペーターゼン監督、脚本:アンドリュー・W・マーロウ、音楽:ジェリー・ゴールドスミス、撮影:ミヒャエル・バルハウス、
ハリソン・フォード、ゲイリー・オールドマン、グレン・クローズ、ウェンディ・クルーソン、ウィリアム・H・メイシー、ディーン・ストックウェル、フィリップ・ベイカー・ホール、ユルゲン・プロホノフ)
   
主演のハリソン・フォードが、マーシャル大統領を演ずるが、この時55歳と大統領役にはぴったりの年齢である。

元空軍の飛行士、ベトナム戦争で活躍した大統領という人物像は、テロリストと戦うアクティブな大統領にはぴったりで、脚本にも見事に反映され、この映画の成功は、良く練られた脚本もさることながら、ハリソン・フォードの魅力が最大限に生かされている事とキャスティングに成功していることだろう。

テロリスト役のゲイリー・オールドマンの迫真の演技もこの映画を面白くしている要因だが、役作りの上手さでは定評のある俳優で、「裏切りのサーカス:Tinker Tailor Soldier Spy」「ハンニバル:Hannibal」「ザ・コンテンダー:The Contender」等一見の価値ある作品ばかり。(「ハンニバル」でのボイジャー役は、顔を見るだけでは判断がつかないという役どころ)

デレク将軍役のユルゲン・プロホノフは、ウォルフガング・ペーターゼン監督の出世作「Uボート:Das Boot」で艦長役を演じていて印象深い。今作では、セリフは一切ないが、強面の風貌が存在感抜群で映画を引き締める。
悪役の多い俳優だが、名脇役の一人である。(ゲスト出演的な感じ)

大統領がテロリストとエアフォース・ワンの中で戦うという設定は、脚本作りに苦労したと思われるが、次から次と危機が訪れるという、畳み掛けるような演出は、(昨年もホワイト・ハウスが襲われて、大統領が活躍するという映画が2本制作されヒットしている)ハラハラドキドキさせて、家族を守るために耐え忍ぶというアメリカ人好みのストーリーで、緊張の連続。

グレン・クローズが副大統領を熱演、大統領夫人ウェンディ・クルーソン他、ディーン・ストックウェルやフィリップ・ベイカー・ホール、ウィリアム・H・メイシー等演技派が脇を固めている。
手引きをした警護官ギブスとの最後のアクション場面は、出来ればコールドウェル少佐も一緒に助けて欲しかった。

さまざまなエピソードがてんこ盛りのお腹いっぱいの作品で、流石エンターテイメントの国アメリカの作品。ウォルフガン・ペーターゼン監督のサービス精神満点の楽しい映画である。
純粋なエンターテイメント作品だが、今風のプロパガンダ映画のようにも見えるが、アメリカ政府や軍隊などは拍手喝采で喜んだのではないだろうか。
簡単に乗っ取られることは、まずないだろうが、、、、。

“毎日が映画日和”80点

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壬生義士伝 [時代劇の佳作]

☆壬生義士伝(滝田洋二郎監督)
(2003年製作、滝田洋二郎監督、脚本:中島丈博、音楽:久石譲、撮影:浜田毅、原作:浅田次郎
中井貴一、佐藤浩市、三宅祐司、村田雄浩、夏川結衣、中谷美紀、塩見三省、堺雅人、野村祐人)
   
浅田次郎の小説を映画化した作品で、新撰組隊士吉村貫一郎の生き様を描いた力作である。
滝田洋二郎監督は、成人映画で1981年~1986年まで、監督としてさまざまな作品に取り組み、特に「痴漢電車」シリーズなどが、知られている。1986年「コミック雑誌なんかいらない」で注目を浴び、キャリアを積み重ね、「おくりびと」で、アカデミー賞外国語映画賞を受賞するが、この作品は、その5年前の作品である。

盛岡藩を脱藩し、新撰組の隊士となり、守銭奴と呼ばれるものの侍としての義を重んじるその生き方に、涙失くしては見られない作品となっている。
大正時代になり、元新撰組隊士斎藤一(佐藤浩市)が、孫を連れ訪れた町医者で、ふと目にした写真には、共に新撰組で戦った吉村貫一郎の姿があった。
医者は、元盛岡藩大野次郎右衛門(三宅祐司)の息子大野千秋で、吉村の息子嘉一郎とは、親友であった。
斎藤は、吉村がなぜ脱藩し、守銭奴と呼ばれながらも義を貫き薩長軍と戦い、切腹して果てたかを知ることとなる。

薄給で食べる米にも困るという生活に、何とかしなくてはと吉村は、盛岡藩を脱藩し、京へ上り新撰組の隊士となる。
剣の達人として認められ、剣術指南役に任命され、給与を貰う身分となり、盛岡の家族の元へ仕送りをする生活で、守銭奴と呼ばれようと何だろうと家族のため一筋に生き抜くその姿に、感動を覚えずには入られない。

中井貴一が、主人公を演じ、南部弁を話すという難しい役どころを熱演している。どこか自分の人生を斜に構えて生きている斎藤一には、佐藤浩市が扮している。
子供の頃からの親友で、盛岡藩大阪蔵屋敷佐配役大野に、三宅祐司が扮し、最初は似合わないと思いながらも、傷つき大阪の盛岡藩を訪ねて来たときには、冷たく対応するものの、握り飯を握ってやったり、切腹の場所を与えてやったりと何かと世話を焼く姿に、人の好さが滲み出ていて適役だったと思う。

吉村の妻、しづを演じる夏川結衣が清楚な美しさを見せれば、斎藤の愛人ぬいを演じた中谷美紀は、女らしい艶やかな美しさを見せる。
新撰組の仲間割れ等描かれるものの、国のためと思っていたのが、いつの間にか賊軍と呼ばれる“勝てば官軍、負ければ賊軍”会津藩と新撰組の悲哀も描いている。

大野の息子と使用人佐助が、吉村の家族と会う場面は、涙を誘い、家族の為を思い死んでいった吉村貫一郎への、深い愛情と感謝の思いが溢れる名場面となっている。大阪の盛岡藩蔵屋敷での吉村の家族への思いを語る場面は、ちょっと長すぎたのと、よく聞き取れないセリフが多かった、ここは俳優としては見せ場なのだが、もう少し短くすっきりとした演出で良かったように思うが、、、。

原作はかなり脚色されてはいるものの、時代考証や大道具、小道具などの美術もしっかりしており、重厚感のある見応え十分の作品であった。

“毎日が映画日和” 80点



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ジャック・アイリッシュ―3度目の絶体絶命ー「Jack Irish」 [ハードボイルドの傑作!!]

☆ジャック・アイリッシュ―3度目の絶体絶命―「Jack Irish:Dead Point」
(2012年製作、ジェフリー・ウォーカー監督、脚本:マット・キャメロン
撮影:マーティン・ダグラス、原作:ピーター・テンプル
ガイ・ピアース、マルタ・デュッセルドーフ、アーロン・ペダーセン、ロイ・ビリング、ジェーン・ジェイコブソン、バリー・ハンフリーズ)
    
今度の事件は、亡き妻の父親の判事からの依頼で買春(男)した際の現場を写した写真を取り戻すために、犯人を追いつめるというもの。
港湾事業に絡む麻薬密売の陰謀に加担する警察組織との戦いも描いている。

どことなく、やる気のなさそうな元弁護士が巻き込まれる事件を毎回描いてスケール感はないものの、入組んだ脚本でハードボイルド感も堪能出来るストーリ-で、好みのシリーズである。

毎回、警察組織の一部が悪の組織と結託しており、命を狙われるという展開、危機一髪辛くも生き延びるという設定で、オーストラリアで制作されたテレビムービーである。日本では、3作のみDVD発売されているが、その後制作されているのか情報が無い。
原作者ピーター・テンプルの情報もあまりなく、この小説シリーズが現在継続中なのかどうかも、解らない。(日本では未発売?)

3作目となり、ジャックを取り巻く人間関係もようやくすっきりと見えてきた頃。弁護士仲間のダミアン、皮肉を言いながらも警告をしてくれ、何かと協力する太っちょの刑事、恋人役の記者リンダ、競馬の仲間ハリーや用心棒役を兼ねるキャムなど、また行き付けのパブのマスターや常連客、木工仕事の師匠など、個性豊かな脇役達が顔を揃え安定感がある。

今回は終盤、自動車毎、飛行機に体当たりする場面で盛り上がるが、スケール感は無いものの、サスペンスミステリーとして出来映えも上々である。
本国、オーストラリアの評判はどうなのだろうか。続編は、製作されるのだろうか、気になるところである。

ガイ・ピアースは、年齢を重ね渋くなり、なかなかいい味を出している。「L・A・コンフィデンシャル」の頃の青臭さが抜け、こなれた大人の雰囲気を漂わせる俳優に成長している。

“毎日が映画日和” 70点


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ジャック・アイリッシュー2人の父への鎮魂歌ーJack・Irish」 [面白いアクションサスペンス!]

☆ジャック・アイリッシュ--2人の父への鎮魂歌―「Jack Irish:Black Tide」
(2012年製作、ジェフリー・ウォーカー監督、脚本:マット・キャメロン、ピーター・テンプル、原作:ピーター・テンプル
ガイ・ピアース、マルタ・デュッセルドルフ、アーロン・ペターゼン、ロイ・ビリング、ダミアン・リチャードソン)
    
第1作目も面白かったが、2作目もクールなタッチで、淡々と進む展開が良い。
父親のフットボウルの同僚だったデス・コナーズからの依頼で、息子を探すこととなり、行方不明の息子、ゲリー・コナーズの捜索を始めるが、行方を追っていくと、警察組織、政府官僚と大手企業との組織的な陰謀に絡んでいることを知ることとなる。

依頼人だった男に妻を殺された元弁護士ジャック・アイリッシュの活躍を描く第2弾で、イカサマ競馬の仲間キャムやハリー、行き付けのパブの仲間やマスターなどお馴染みの仲間が、顔を揃えている。
恋人となった記者のリンダは、今回はキャスターとシドニーへ出張中で、亀裂が入りかけているという設定。

怪しげな刑事や周辺をうろつく不審な人物、たいした報酬もないのになぜそこまでということだろうが、この主人公の設定が、人情にもろいちょい悪親父系で、腕っぷしは強くないが、回転の良さで勝負するタイプで、好感が持てる。

派手な銃撃戦とか、爆破シーンなどはなく、凶悪の陰謀という割には、小粒な印象で、展開としては前回と同じようである。常連メンバーも馴染んできて、親しみが持ててきた感じがする。
肩肘の張った大作映画と称するテーマや物語性のない、VFX満載が映画だと思い込んでいるような作品と違い、小品だがオーストラリアを舞台に展開するハードボイルド・タッチ風のサスペンスは、意外と気楽に楽しめる。

“毎日が映画日和”70点

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ブルーサンダ―「Blue Tunder」 [キレのあるサスペンス作品!]

☆ブルーサンダー「Blue Thunder」
(1983年製作、ジョン・バダム監督、脚本:ダン・オバノン、ドン・ジャコビー、ディーン・リーズナー、音楽:アーサー・B・ルービンスタイン、撮影:ジョン・A・アロンゾ
ロイ・シャイダー、マルコム・マクダウェル、ウォーレン・ウォーツ、キャンディ・クラーク、ダニエル・スターン)
     
1984年開催のロサンゼルスオリンピックのテロ対策に、警備の強化を目的に開発されたヘリコプター「ブルーサンダー」を巡る警察航空隊員の活躍を描いた物語。

主演は、「ジョーズ:Jaws」のロイ・シャイダー、上司にウォーレン・ウォーツ(遺作)、陰謀の中心的人物コクラン大佐にロディ・マクダウェルが扮している。

ロサンゼルス市警察へ配備されるブルーサンダー(攻撃用最新型ヘリコプター)のテスト飛行中に、政府庁舎の中の会議室での陰謀を偶然傍受し、盗聴・録画したマーフィ(ロイ・シャイダー)とライマングッド(ダニエル・スターン)は、「ブルーサンダー」をヒスパニック系の暴動鎮圧や反対派を抹殺する計画「ソア計画」を知ることとなる。コクラン大佐一味はブルーサンダーを使用する計画で、警察航空隊とマーフィー大佐が対決する。

ライマングッドを殺され、その容疑を賭けられたマーフィーは、ブルーサンダーを奪い、録画・盗聴したテープを妻にテレビ局に届けさせ、自らはコクランとの空中決戦に挑んでいくという、活劇アクションで、最新型ヘリコプターが、ある意味主人公の作品である。

監督は、ジョン・バダムで、キレのあるサスペンス・アクションを得意とするが「サタディー・ナイト・フィーバー:Saturday Night Fever」で、良く知られる監督である。その他リチャード・ドレイファス主演でヒットした「張り込み:Stakeout」メル・ギブソンとゴールディ―・ホーンの共演でヒットした「バード・オン・ワイヤー:Bird on a Wire」等ユーモアも交えたサスペンスが得意だが、何と言っても「迷宮のレンブラント:Incognito」
ニック・オブ・タイム:Nick of Time」が傑作でジョン・バダムの作品としては、代表作だろう。

ロイ・シャイダーやマルコム・マクダウェルが、出演し映画を盛りあげるが、軽快なタッチで、ジョン・バダムらしさが十分出ている。
今作は、御都合主義的な作品となっているが、何と言っても空中アクションが見物で、娯楽作品としては、充分面白く出来ている。

“毎日が映画日和 75点



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