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穴「Le Trou] [手に汗握るサスペンス!!]

☆穴「Le Trou」
(1960年制作、ジャック・ベッケル監督。脚本:ジョゼ・ジョヴァンニ、ジャン・オーレル、ジャック・ベッケル、音楽:フィルップ・アルチュイス、
撮影:ギスラン・クロケ、原作:ジョゼ・ジョヴァンニ
マーク・ミシェル、ジャン・ケロディ、ミシェル・コンスタンタン、フィリップ・ルロワ、カトリーヌ・スパーク、レイモンド・ムーニェ)

 
傑作サスペンス映画の1本!!
ジョゼ・ジョヴァンニの小説を映画化した脱獄サスペンスで観ないと損する映画!!

ジャック・ベッケル監督渾身の作品で、「現金に手を出すな:Touchez pas au Grisbi」と並び称される作品で、ジャック・ベッケル監督の遺作となった。
とにかく、キャストが渋くて良い。特にローラン役のジャン=ケロディは、この脱獄事件に実際に関わっていたということもあるが、面がまえに凄味がある。

二枚目役の多いフィリップ・ルロワも独特の彫の深さと眼付も鋭く、緊迫感あふれる演技を披露する。ミシェル・コンスタンタンは、フランスイタリア映画の悪役として欠かせない俳優で、1960年代~70年代に掛けて活躍した独特の個性を放つ俳優である。

小道具や効果音が、特に優れており、サンテ刑務所で入手できるさまざまな小道具を加工し、脱獄に必要な手作り鏡や砂時計、ヤスリを巧みに使用し、合鍵を作ったり、抜け道の格子を切り落としたりさまざまなアイデアが披露される。
実際に、この事件を引き起こした一人が原作と脚本に関わり、もう一人が出演しているというリアルさがたまらない魅力となっている。
7
小品ながら、ジャック・ベッケル監督独特のタッチが冴えわたるフレンチノワールで、面白さが半端ない!!
意外な展開で、計画は成功しなかったが、脚本の出来が良く、刑務所生活もリアルに再現されていて、非常に興味深かった。

ジャック・ベッケル監督には、もう1本「モンパルナスの灯:Les amants de Montparnasse」という代表作がある、54歳で亡くなったのはあまりにも惜しい。

“毎日が映画日和” 90点


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小熊物語「L’Ours」 [心あったまるハートフルな作品!]

☆小熊物語「L'Ours」
(1988年制作、ジャン=ジャック・アノー監督、脚本:ジェラール・ブラッシュ、音楽:フィリップ・サルド、撮影:フィリップ・ルースロ
チェッキ―・カリョ、ジャック・ウォーレス、アンドレ・ラコンブ)
   
ブリティシュ・コロンビア州、ロッキー山脈を舞台に、母親を亡くした、小熊の成長を描いた動物映画
ジャン=ジャック・アノー監督が、「薔薇の名前:Le Nom de la Rose」の2年後に制作した映画で、セザール賞監督賞受賞作品である。

ミツバチを探し、食べている最中、がけ崩れで母親を亡くした小熊が、さまざまな困難に会いながらも生き抜いていく姿を追いかけた作品で、途中遭遇するオス熊が、実はタレント熊とはびっくりで、ハンターに肩を撃たれた際の演技や、無防備のハンターと遭遇した際の緊迫感溢れる場面など、演技(?)とはとても思えない。多くの映画作品に出演した動物タレントだったとのこと。

大自然の中で、狩りをしたり魚を捉えたり、熊の自然の営みを捉えた映像が美しい。ハンター役の3人も、セリフは少なく、必要最小限にとどめているのが良い。殺すよりも生かすことが大切との思いが、良く伝わる脚本で、命を救われた若いハンターが、最後オス熊を撃つことなく、去って行くのを見守る場面などに良く表れている。

母親を亡くした後どうなるのか、ハンターに捕獲される場面や、ピューマと遭遇し、川で流される場面などハラハラドキドキ感も味わえるし、熊の愛情あふれる場面や、小熊の可愛らしさなどが良く出ている映画で、冬眠のため洞穴で二匹眠る姿が、微笑ましい。

ジャン=ジャック・アノー監督は、16年後、二匹の虎を主人公にした映画「トュー・ブラザース:Deux Frères」を制作し、監督も務めて成功している。作品数は少ないものの、重厚なドラマも得意とし、フランスを代表する監督で世界をマーケットにした映画製作を続けている。是非、新作を観たい監督である。

“毎日が映画日和”80点


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西部に賭ける女「Heller in pink Tights」 [ソフィア・ローレンの独り舞台]

☆西部に賭ける女「Heller in pink Tights」
(1960年制作、ジョージ・キューカー監督、脚本:ダドリー・ニコルズ、ウォルター・バーンスタイン、撮影:ハロルド・リップスタイン、音楽:ダニエル・アンフィシアトロフ、
ソフィアローレン、アンソニー・クイン、マーガレット・オブライエン、エドマンド・ロウ、アイリーン・ヘッカート、スティーブ・フォレスト)
     
ソフィア・ローレンは、イタリアを代表する女優で、世界をマーケットに活躍している現役の女優でもある。
アカデミー賞主演女優賞も受賞、世界中の数々の賞を受賞している演技派としても知られる。

俳優の持ち味を最大限に引き出す、ジョージ・キューカー監督とコンビを組んだコメディ西部劇。
共演は、トム役アンソニー・クインで、旅芸人一座の座長と恋人で一座の花形女優アンジェラという設定。
マーガレット・オブライエンが、一座の若い女優を演じ、その母をベテラン女優アイリーン・ヘッカートが演じている。暴れ者のガンマン、マドリー(スティーブ・フォレスト)が、アンジェラに横恋慕し、いざこざが始まる。
ストーリーは、特別なこともなく、ソフィア・ローレン(当時26歳)の魅力を満喫する映画となっている。

エキゾチックな顔立ち、見事にコントロールされたスタイル、腰のくびれにはただ驚くばかりである。
後に夫となるカルロ・ポンティが制作に名を連ねている。1972年に結婚して以来、別れることもなくポンティ、94歳で死亡するまで一緒だった、生涯140本以上の作品に携わったと言われている名プロデューサーである。

あまり、知られていない映画で、ソフィア・ローレンのキャリアの中でも記憶にあまり残らない映画となっている。「ふたりの女:La Cicciara」「エル・シド:El Cid」「ローマ帝国の滅亡:The Fall on the Altona」「アラベスク:Arabesque」「ひまわり:I Girasoli」などの名作の他、マルチェロ・マストロヤンニとのコンビ作品でも良く知られる、一斉を風靡をした女優である。

“毎日が映画日和” 60点

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アルバレス・ケリー「Alvarez Kelly」 [渋い西部劇の代表作]

☆アルバレス・ケリ-「Alvarez Kelly」
(1966年制作、エドワード・ドミトリク監督、脚本:フランクリン・コーエン、エリオット・アーノルド、撮影:ジョー・マクドナルド、音楽:ジョニー・グリーン、歌:ブラザース・フォア
ウィリアム・ホールデン、リチャード・ウィドマーク、ジャニス・ルール、パトリック・オニール、ヴィクトリア・ショウ、ハリー・ケリー・ジュニア、リチャード・ラスト)
   
1860年代の南北戦争時代の牛を巡る争いを描いたダイナミックな作品。
戦争でもっとも大事なものは、“食料”ということで、北軍は牛を2500頭買付戦地へ送り届けようとするが、南軍が横取りし食料不足に苦しむ自軍の兵士達に分け与えようと牛追いで商人のアルバレス・ケリー(ウィリアム・ホールデン)を誘拐する。

北軍のステッドマン中佐(パトリック・オニール)が出し抜かれる弁護士の軍人役、南軍のロシター大佐(リチャード・ウィドマーク)が、牛を横取りしようと必死でケリーの指を撃ってまでも運べと強要する頑固者の軍人役で映画を盛り上げる。

何と、超美人女優のヴィクトリア・ショウが出演していてうれしいの一言。出演作品こそ少ないが、清潔感漂う正統派の美人女優で南軍を助ける未亡人を演じ、ケリーを罠に嵌める。またもう一人、熟女のいい女の香り漂うリズ役で、ジャニス・ルールが出演し華を添えている。

前半は、ジャブの打ち合いという感じで、南軍、北軍の将軍たちの思惑も絡み腹の探り合いが描かれ、後半一挙にクライマックスになだれ込んでいく。
2500頭からの牛が、待ち受ける北軍兵達を襲うシーンが、ダイナミックに描かれる。迫力が凄いし、そこに橋の爆破シーンも加わり一挙にボルテージが上がる。

金が目当てだったケリーが、情にほだされリズを、船で逃がしてやる男意気や北軍に奪われてしまうなら沈めて殺してしまえというロシター大佐に、俺に任せれば牛を殺さずに持ち帰れるとアイデアを提供するあたり、男臭さを出していいて、なかなかいい雰囲気。

ドミトリク監督は、編集技師として映画会に入り、その後1940年代から監督として作品を発表する。「十字砲火:Crossfire」「バターンを奪回せよ:Back toBataan」等の作品を監督、途中マッカーシズムの影響を受け、ヨーロッパへ渡ったが、その後帰国「ケイン号の叛乱:The Caine Mutiny」「折れた槍:Broken Lance」「山:The Mountain」「ワーロック:Warlock」「シャラコ:Shalako」等々娯楽大作を手懸けた名匠である。

主演のウィリアム・ホールデンは、多くの世界映画史に燦然と輝く名作・傑作に出演、大活躍した俳優である。「第十七捕虜収容所:Stalag17」「サンセット大通り:Sunset Boulevard」「戦場にかける橋:The Bridge on the River Kwai」「騎兵隊:The Horse Soldiers」「喝采:The Country Girl」「麗しのサブリナ:Sabrina」「ピクニック:Picnic」「慕情:Love is aMany-Splendored Thing」「ワイルド・バンチ:The Wild Bunch」「タワーリング・インフェルノ:The Towerring Inferno」「ネットワークNetwork」等出演作の一部を列記するだけでもこの俳優の偉大さがわかる。

リチャード・ウィドマークは、相変わらずの硬派ぶり、この俳優は画面に緊張感を生み出す俳優で、軍人役などははまり役である。
久しぶりにパトリック・オニールが観れて懐かしかった。

“毎日が映画日和” 80点


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大いなる勇者「Jeremiah Jonson] [歴史的人物を描いた独創的な作品]

☆大いなる勇者「Jeremiah Jonson」
(1972年制作、シドニー・ポラック監督、脚本:ジョン・ミリアス、エドワード・アンハルト、撮影:デューク・キャラハン、音楽:ジョン・ルベンスタイン、ティム・マッキンタイア―、原作:レイモンド・ソープ、ロバート。バンカー
ロバート・レッドフォード、ウィル・ギア、ステファン・ギーラッシュ、テル・ボルトン)
   
監督シドニー・ポラックとロバート・レッドフォードは、7本の作品でコンビを組んでいる。
その中には「追憶:The Way We Were:1973年」「コンドル:Three Days of the Condor:1975年」「愛と哀しみの果て:Out of Africa1985年」等の名作もある。(「雨のニューオーリンズ」「出逢い」「ハバナ」)

この作品は、コンビとしては2作目で、ユタ州の雄大な自然を背景に、都会を捨て山で暮らす猟師となる若者の物語である。
何故、都会を捨て山に入るのかなどは、全く触れられずベテラン猟師ベア・クロウ(ウィル・ギア)との出会いや山暮らしの知恵を授かりながら、山での厳しい生活に少しずつ慣れ、逞しくなっていく姿を追いかける。インディアンとの遭遇、思いもかけないインディアンの酋長の娘スワンとの結婚生活、インディアンに殺された入植者の子供キャレブを引き取り、3人一緒に幸せな生活を営むのだが、人間社会と関わったことから、クロウ族の襲撃に会い、スワンとキャレブは殺される。

彼の復讐が始まり、クロウ族との果てしない戦いが始まった。果てしない戦いで生き残るジョンソンに、クロウ族も尊敬の念を抱くという物語。
自然とうまく付き合いながら生きていくこと、地域の人間との関わり方など、厳しい自然環境の中で綴られる。

映画のオープニングで、双胴船の様なカヌーが船着き場に到着する場面、遠方から俯瞰で捉えたシーンは、当時の雰囲気が良く出ている。四季折々の風景が、美しい映画でもある。
雪山のシーンで、川に飛び込み魚を捕まえるシーン、レッドフォードが自ら川に入り撮影している。出演当時35歳、「明日に向かって撃て:Buctch Cassidy and the sundance Kid」の3年後の作品で、主演作を連発している頃の作品で、充実しているのが、画面を通して伝わってくる。

シドニー・ポラック監督は、「ひとりぼっちの青春:They Shoot Horses、D’ont They?」「追憶:The Way We were」「トッツィー:Tootsie」「愛と哀しみの果て:Out of Africa」「スクープ 悪意の不在:Absence of Malice」などの名作のほか、我らが高倉健主演「ザ・ヤクザ:The Yakuza」「サブリナSabrina」等の珍品もある監督。
製作者としても知られ、出演者としても多くの話題作に出演している。

“毎日が映画日和” 85点


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ザ・ファミリー「The Don is Dead」 [渋~い俳優達の佳作!]

☆ザ・ファミリー「The Don is Dead」
(1973年制作、リチャード・フライシャー監督、脚本:マービン・H・アルパート、撮影:リチャード・H・クライン音楽ジェリーゴールドスミス
アンソニー・クイン、フレデリック・フォレストロバート・フォスター、エンジェル・トンプキンス、アル・レッティエリ)

    
マフィアの内部抗争を描き、渋いキャストと監督がリチャード・フライシャ-ということで是非観たかった作品。

地域を牛耳るドンの一人が無くなり、跡目問題でドン達が、ラスベガス郊外に集まり、その後の縄張りを決める当たりまでは、面白くなりそうだと思ったのだが、幹部の一人(オランド)が親分の刑務所暮らしをいいことに、親分の妻と出来てしまい縄張りを乗っ取り、アンジェロ(アンソニー・クイン)一味に罠を仕掛け、そっちのシマまで奪おうとしたことで起こる抗争を描く。

一言でいえば、罠だと気が付くまでがあまりにも遅すぎるし、キャストにもう少し、大物俳優が欲しかったところ。この手の映画に欠かせない、銃撃戦や爆発シーンなどは、まあまあで迫力もあるだけにもう一工夫欲しかった。

アル・レッティエリ始めとする下っ端ヤクザどもは、まあまあなのだが、オランドや他のボス達、後半出所してくるドン役ジミーにも、貫禄が無さ過ぎるし、凄味が無さ過ぎる。フレデリック・フォレストは切れ者のヤクザ役だが、ちょっと貫録不足だし、ロバート・フォスターは、面構えは良いのだが、折角のチャンスを未熟さゆえに自ら墓穴を掘って死んでゆくチンピラ役で、すぐ切れるヤクザを演じている。
今では、名バイブレーヤーとしてテレビに映画に活躍している。

アンソニー・クインの役としてはちょっと物足らず、もう少し思慮深さがあってもよかった感じがする。女のことで、罠にはまってしまうというのは、ちょっと全体的に安っぽさ過ぎる。オランドの仕業だと気が付くのも唐突で、この手の映画としては脚本がお粗末すぎた、リチャード・フライシャ-監督は失敗作も多く、残念ながらこの作品もその1本となった。

“毎日が映画日和” 55点

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大列車強盗「The Great Train Robber」 [ショーン・コネリーの隠れた秀作]

☆大列車強盗「The Great Train Robber」
(1978年制作、マイケル・クライトン監督・原作・脚本、撮影:ジェフリー・アンスワース、撮影:ジェリー・ゴールドスミス
ショーン・コネリー、ドナルド・サザーランド、レスリー・アン・ダウン、アラン・ウェッブ、ロバート・ラング、マイケル・エルフィック)
   
面白映画再発見の1本!!
ビクトリア王朝時代1855年イギリスがフランスへ、対ロシア相手のクリミア戦争の費用として支払う25000ポンドの金塊を列車内から強奪するという物語で、なかなか凝った映画で楽しめた。

事実に即した映画とのことで、ロンドンの大強盗エドワード・ピアース(ショーン・コネリー)とスリで鍵師で金庫破りのエイガー(ドナルド・サザーランド)、そして、ピアースの愛人で女優のミリアム(レスリー・アン・ダウン)の3人が痛快な列車強盗を見せてくれる。

列車内の金庫を開けるためには、銀行の頭取、総支配人それぞれの持つ2つの鍵、鉄道会社が保管している2つの鍵の4つが揃わないと開かないため、不可能と思われていたのだが、一味は巧みな戦術で、合い鍵を作り、必要な仲間も募り準備は進むのだが、仲間の一人に裏切られ、何やら計画が実行されるらしいとの情報で、警察の厳重な警備の中金塊強盗に挑む。

現在では、見慣れた様な方法で成功するのだが、公開当時はもっと新鮮で面白かったに違いない。
ショーン・コネリーが、身体を張って、実際にスタントをこなしているように見える。
(列車の屋根の上を実際に走っている)

実際は、強盗の1年半後に逮捕されているらしいが、映画では列車から降りて直ぐ逮捕され、裁判の後刑務所へ護送という時に、仲間が助け見事脱走するまでを描いている。
マイケル・クライトンは(ジョン・ラング名での作家活動も多い)世界的べストセラー作家にして、脚本も手懸け、映画の監督も手懸けるというマルチな才能の持ち主で、「ジュラシック・パークJurrassic Park」「アンドロメダ:Andoromeda」「ライジング・サン:Rising Sun」「タイムライン:Timeline」「ウェスト・ワールド:Westworld」「ER(テレビドラマの傑作)」など、数多くの小説・原案を作成、監督も手懸けていて、この映画は彼自身の原作を映画化したもの。

1850年代の雰囲気が、良く出ていて衣装もそれらしい雰囲気となっている。
ショーン・コネリー48歳ごろの作品で、渋さも増したころ、はつらつとしているように見える。
観たかった作品の1本だが、コネリーの映画は意外とDVD化されたが現在絶版となっているものが多く、再度発売してほしい作品が多い。
「怒りの刑事:The Offence」「いとしき暗殺者:The Next tMan」「さらばキューバ:Cuba」「素晴らしき男:A Fine Madness」「SOS北極・・赤いテント:La tenda rossa」「氷壁の女:Five Days One Summer」等

ドナルド・サザーランドは息の長い名優で、最近は準主役級で存在感ある役柄での出演が多い。あまり好みの俳優ではないが、悪役は天下一品の演技を見せる。レスリー=アン・ダウンは、美人女優で、出演作品の多くは日本未公開だが、映画のヒロインとして華のある女優さんで、好みである。
思わぬ拾いものの映画で、2時間近い(111分)楽しいひとときであった。

“毎日が映画日和” 85点






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シャーロックホームズの冒険「The Private life of Sherlock Homes」 [監督他スタッフの職人芸を楽しもう!]

☆シャーロック・ホームズの冒険「The Private life of Sherlock Holmes」
(1970年制作、ビリー・ワイルダー監督、脚本:I・A・Lダイヤモンド
ビリー・ワイルダー、音楽:ミクロス・ローザ、撮影:クリス・チャリス
原作:アーサー・コナン・ドイル
ロバート・スティーブンス、コリン・ブレークリー、ジュヌビエーブ・バージュ、クリストファー・リー、アイリーン・ハドスン、モリー・モーリン)

   
監督は、数々の名作を手懸けたアメリカ映画界の巨匠、ビリー・ワイルダーで
シャーロック・ホームズの決定版を制作しようと、約4時間の大作の予定で、撮影も済んだのだが、製作会社等の意向で、半分近くはカットされてしまったとのこと。(是非、4時間近い大作版を観たいのだが、、、)

ワトソンの死後50年目に、銀行の貸金庫に預けられたBOXが開封されたホームズの知られざる事件という回想で始まるこの映画は、ロンドンやスコットランドのロケ撮影やセット撮影の美術や撮影等が素晴らしく、雰囲気作りがとても優れた作品となっている。映画に深みと重厚さを与える画面作りは、流石はビリー・ワイルダーである。

前半は、シャーロック・ホームズとワトソンの人柄をいくつかのエピソードで紹介、謎の美女がホームズ邸に運ばれてくる当たりから、本筋に入っていく。
ロシアのプリマバレリーナから子供作りに協力してくれと頼まれる下りは、何とも面白いシーンで、実はワトソンとホモだとウソを言って切り抜ける。

謎の美女の夫エミールの失踪、カナリアの謎、受取人不明の手紙、謎の会社ヨナ、ホームズの兄マイクロフトも絡み、これ以上詮索するなと忠告される。
女性に弱いホームズは、罠とも知らず夫探しに協力するのだが、実は謎の美女ガブリエルは、ドイツのスパイで、各国が競って開発中の潜水艇の開発地にたどり着くため、ホームズに調査させ場所を突き止めるという作戦だったのである。

さまざまな伏線が後半になるにつれ、解き明かされるようになり、ビクトリア女王も登場し、物語はエンディングへと近づく。逮捕されたガブリエルは、ホームズの提案で、スイス国境で英国の諜報員と人質交換でドイツに帰ることになり、その後日本で死亡したとの兄からの手紙が、ホームズに届く。
ホームズの淡い恋の終わりだった。

大筋の概略は以上のとおりだが、画面の構図、演出がしっかりしていることで映画全体に重厚感があり、オーソドックスなタッチの見応えのある作品だった。
何とネス湖の怪物は、実は潜水艇の実験をカモフラージュするため、潜望鏡に怪獣の顔と首を被せていたとのことで、何とも楽しい作品となっている。

視察に訪れたビクトリア女王が、水面に隠れて敵に名乗らずに攻撃することは、英国らしくない、卑怯な攻撃だと潜水艇を否定するあたり、ジョンブル魂を女王自ら見せてくれる。
先日、亡くなったクリストファー・リーが、ホームズの兄役で出演し楽しませてくれる。
CGを駆使する最近の映画と違い、じっくりと練られた脚本と丁寧な画像作りを堪能できる隠れた名作である。

“毎日が映画日和” 80点


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ワルキューレ「Valkyrie」 [ヒトラー暗殺を描くミリタリーサスペンス]

☆ワルキューレ「Valkyrie」
(2008年制作、ブライアンシンガー監督、脚本:クリストファー・マッカリー、ネイサン・アレクサンダー、音楽:ジョン・オットマン、撮影:ニュートン・トーマス・シーゲル
トム・クルーズ、ケネス・ブラナー、ビル・ナイ、テレンス・スタンプ、ジェイミー・パーカー、トム・ウィルキンソン、カリス・フォン・ハウテン)
   

トム・クルーズという俳優は、観客が面白い、楽しいという映画作りが、傑出している俳優の一人で、出演作品の多くがメガヒットを生み出す真(まさ)に映画スターである。

この映画は、結果は解っているにもかかわらず、脚本の面白さと、ブライアン・シンガー監督の手慣れた演出で、ドイツ軍内部の分裂劇を描いて、見応えのある作品となっている。

1944年に起きたドイツ軍国防軍将校によるヒトラー暗殺計画「ワルキューレ作戦」実話の映画化で、ほぼ事実に即して構成されている。
度重なる暗殺計画の延期、計画実行に際しての不運なアクシデント等、観客の目を捉えて離さない演出が見事である。

ドイツ軍の内部にヒットラー暗殺を企てたという事実を、初めて知ることになったが、詳細に描かれていたことも興味深かった。ヒットラー暗殺後の政権樹立、ヨーロッパとの休戦、和平への道等、ドイツを間違った方向から正そうとした軍人、政治家がいたことを新鮮に感じた。

この手の映画は、暗殺されようとする人間が、結果として生きているということで失敗に終わることは、映画をみる前からわかっているので、ダイナミックな画像と、はらはらドキドキする様なストーリー展開が不可欠となる。
ドゴール大統領暗殺を描く「ジャッカルの日:The Day of Jackal」もそうだったが、質の高いエンターテイメント性が要求されることになるのだが、この映画は十分合格ではないだろうか。

主演のトム・クルーズは制作総指揮も務めており、アフリカ戦線で不肖を負った作戦の実質的な首謀者シュタウフェンベルク大佐を演じている。
最後は処刑されるが、今ではドイツの英雄として知られ、名前を付けた通りまであるとのこと。

ドイツのヒットラー、イタリアのムッソリーニ、日本の東條英機(中心とした陸軍と擁護した政治家達)は、やはりどこか異常で偏執狂的な性格を帯びている。間違った指導者達による正常ではない判断を、正せるのは国民以外ないのだが、歴史は繰り返すの格言通り、戦争の絶えることはない。

歴史や過去に学ばない世界の指導者達を見ていると必ず出てくる言葉に、“国民、国家のため世界の恒久的な平和のため“という言葉が出てくるが、果たしてそうなっているだろうか。答えはノーである。

指導者を暗殺する前に、そういう指導者を選ばないということが大事なのだが、そういう意味では政治家の資質が問われることになるが、結局は国民の代弁者が政治家な訳で、所詮は国民の資質の問題なのだろう。
この映画を観ていて、ついそのようなことを感じた次第である。
(しかし、日本の政治家のレベルの低さは救いがたい)

“毎日が映画日和” 75点




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11人のカウボーイ「The Cowboys」 [ジョン・ウェインはやっぱり最高!]

☆11人のカウボーイ「The Cowboys」
(1971年制作、マーク・ライデル監督、脚本:アーヴィング・ラウェッチ、ハリエット・フランク・Jr、ウィリアム・デール・ジェニングス、音楽:ジョン・ウィリアムズ、撮影:ロバート・サーティス、原作:ウィリアム・デール。ジェニングス
ジョン・ウェイン、ロスコ―・リー・ブラウン、ブルース・ダーン、スリム・ピケンズ、サラ・カニンガム、マット・クラーク、ロバート・キャラダイン
    
15歳を筆頭に、11人の少年たちが、夏休みのキャトル・ドライブの経験で成長する姿を描く物語。

マーク・ライデル監督作品は、「華麗なる週末:The Reivers」「ローズ:The Rose」「黄昏:On Golden Pond」「ファー・ザ・ボーイズ:For the Boys」等評価の高い作品を手懸けている名匠だが、上記の作品に負けず劣らずの秀作である。

ロバート・サーティスのカメラ撮影も絶好調で、空撮からの馬が荒野を疾走するシーンや牛が河を渡るシーンなど、いかにも西部劇らしいシーンをふんだんに見せてくれる。

老牧場主のアンダーソン(ジョン・ウィン)は、コロラドから650キロ離れたベル・ブージュの町まで牛と馬を運ぶ予定なのだが、時代の流れには逆らえず、カウボーイ達は金鉱探しで忙しく、つらく、厳しいカウボーイの仕事を敬遠をするようになり人手に困っていた。
親友のアンス(スリム・ピケンズ)から、夏休みを利用して子供達をカウボーイとして雇ったらどうかと提案され、止む無く自分たちから積極的に売り込む少年達を雇用することになる。

数々の困難を乗り越え、日に日に逞しくなっていく子供たちの微笑ましい姿に和まされる映画だが、手綱さばきやロープ扱い、拳銃、ライフルの撃ち方までも玄人はだしで、実際に子供たちが実演したのだろうか。素晴らしいパフォーマンスである。

アンダーソンが、ブルース・ダーン等悪党一味に殺されてから、復讐するあたりの描写は、日本のPTAからはとんでもないとお叱りを頂戴するようなガン・ファイト場面の連続だが、そこはアメリカ、最後はスカッとする映画作りを見せてくれる。映画は、やはりこうでなくてはいけない。
アンダーソンの墓を立て、みんなで帰途に就くシーンでエンドマークとなるが、心地よいラストシーンとなっている。

子供達の名演技もさることながら、コック役ロスコ―・リー・ブラウンが、いい味を出していて(テレビや映画で活躍した名バイブレーヤー)、ジョン・ウィンを相手に堂々の演技を披露している。
数々の名作に出演したジョン・ウェインは、西部劇は勿論、戦争映画や歴史劇等にも出演、晩年は刑事物で主演まで務めたアメリカを代表するシンボルの様な俳優である。

この映画では、孫の様な子供達を相手に、生きていくことの厳しさと人間としての生き方を教える役割を務める逞しい西部の男を演じている。
“ひと夏のほろ苦い思い出”として、子供達に勇気と自信と人への信頼を高らかに謳うマーク・ライデル監督の珠玉の名作となっている。

“毎日が映画日和” 80点


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