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ゴースト・ドッグ「Ghost Dog :The Way of the Samurai」 [独特の世界観が面白い!]

ゴースト・ドッグ「Ghost Dog:The Way of the Samurai」
(1999年制作 ジム・ジャームッシュ監督 脚本:ジム・ジャームッシュ
撮影:ロビー・ミューラー 音楽:RZA    
フォレスト・ウィテカー ジョン・トーメイ、クリフ・ゴーマン、ヘンリー・シルヴァ、イザーク・ド・バンコレ)
     
肥前国佐賀鍋島藩藩士、山本常朝の武士としての心得を「武士道」という用語で説明した言葉を田代陣基が筆録した記録「葉隠」の言葉を随所に引用した映画で、武士道に心酔する殺し屋をフォレスト・ウィテカーが熱演。

連絡も伝書鳩だけという昔の日本の通信手段を模倣するという徹底振りで、
ジム・ジャームッシュがこだわりを見せている。

命を救われた恩義があるマフィアの幹部ル―イに忠義を尽くすゴースト・ドッグは。依頼された仕事をこなすが、依頼主ヴァ―ゴの指示で右腕のフランクから命を狙われることになる。飼っていた大量の鳩を殺された復讐に、フランクやヴァ―ゴを始末したゴースト・ドッグは、ル―イに抵抗せずに殺され忠義を尽くすというストーリー。

不思議なムードの映画で、大柄の黒人フォレスト・ウィテカーが武士道に心酔する殺し屋を思いれたっぷりに演じている。愛用の拳銃を刀の様に扱ったり、随所に葉隠の言葉を引用したりとジム・ジャームッシュは、武士道に興味があるらしい。映画としては、凄腕の殺し屋とマフィアとの戦いという図式で、味付けがちょっと変わっていて、派手さもスケール感もないが、独特のムードが楽しめる映画となっている。

“毎日が映画日和” 65点

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ドン・ファンの冒険「Adventures of Don Juen」 [名作クラシック]

☆ドン・ファンの冒険「Adventures of Don Juen」
(1948年制作 ヴィンセント・シャーマン監督 脚色:ジョージ・オッペンハイマー、ハリー・カーニッツ、 撮影:エルウッド・プレデル 音楽:マックス・スタイナー 原作:ハーバード・ダルマス
エロール・フリン、ヴィヴェカ・リンドフォース、ロバート・ダグラス、アラン・へイル、ロムニー・ブレント)
          
スペインの伝説上の人物で、女性をこよなく愛した恋多き男ドン・ファンの活躍する冒険活劇。
美男子俳優エロール・フリンがドン・ファンに扮し、世界制覇を企む宰相ロルカの陰謀を打ち砕く、スターがあくまでもスターであった時代の娯楽活劇映画

日本でいえば、坂東妻三郎や大河内伝次郎が、大活躍していた時代の映画で、
勧善懲悪物で、ヒロインを助ける大衆受けのするクラシック映画である。
単純に楽しめる映画で、それ以上でもそれ以下でも無い。スタジオに設えたセットは大がかりなのだが、立ち回りでドン・ファンが飛び乗った階段の手すりから飛び降りるシーンで一瞬だがセットが揺らぐシーンがあったり、いかにも塗りつけた感じがする壁だったり、良き時代の映画づくりの一端も垣間見れて微笑ましい。

女優陣は、豪華な衣装と化粧美人揃い。なかなか楽しい映画で、最初は暇つぶしにと思っていたのだが、途中からぐんぐん面白くなりあっという間にエンディングとなった。エロール・フリンは、50歳で亡くなったが、西部劇、海賊もの、剣劇や戦争物で活躍したスター中のスターで未見の映画が多い。マイケル・カーティス監督の作品で、オリヴィア・デ・ハビランドとコンビを組んだ作品が特に見てみたい。

女王役のヴィヴェカ・リンドフォースは、スェーデン出身の女優で、何とドン・シーゲル監督と結婚していた(1948年~1953年)美人女優である。気品のある女王を演じている。
従者役のアラン・へイルやロルカ役のロバート・ダグラスなど芸達者が脇を固め、ヴィンセント・シャーマン監督が手堅くまとめた家族で楽しめる映画となっている。ヴィンセント・シャーマン監督は、100歳まで生きた監督で、「北海の果て」「栄光の星の下に」「醜聞殺人事件」などの作品も是非見てみたい監督である。

”毎日が映画日和” 65点

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アビス「The Abyss」 [SF映画の傑作!]

☆アビス「The Abyss」
(1989年公開 ジェームズキャメロン監督・脚本、撮影:ミカエル・サロモン、音楽:アラン・シルヴぇストリ  エド・ハリス、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、マイケル・ビーン、レオ・バーメスター、トッド・グラフ、ジョン・ベッドフォード・ロイド)
     
ジェームズ・キャメロン監督作品としては、「殺人魚フライングキラー」「ターミネーター」「ターミネーター2」「エイリアン2」「タイタニック」「アバター」「トゥルーライズ」と寡作な映像作家であるが、監督作品の再編集版や記録映画テレビ制作などを手掛けてもいる。
「殺人魚フライングキラー」は、本人も納得できていないらしいが、それ以外は世界的な大ヒット作揃い。現在の世界の興行成績のNo1、NO2は、キャメロン監督作品である。

「アビス」は、舞台設定が海底で、かつて誰も挑んだことのない深海をエイリアンの基地と見立てたSF映画である。
前半は、テンポ良く快調に物語は進み、潜水艦の事故による沈没や人物紹介や主人公2人の男女の関係などを手際よく見せてくれる。シールズが乗り込んで来て、潜水艦の核兵器の核弾頭を持ち込むあたりからシールズと採掘業者の社員の戦になり、ありきたりのシナリオになってしまったのが悔やまれる。仮想敵国ロシアとの駆け引きなども入れて欲しかった。

Cab[潜水艇]同士の戦や新兵器の潜水具など物語を膨らせる可能性があっただけに残念である。キャメロン監督を持ってしても他に描き方は無かったのだろうか。
ここは、未知のエイリアンにもっと焦点をあてて、出番を増やして欲しかった。

その他は、抜群の面白さで5千メートル以下の海底へ落ちていくというアイデアが凄い。そして、そこにはエイリアンが済んでいるという設定で、友好的なエイリアンは窮地に陥っていた人々を助けるというオマケつき。
Cab同士の戦など発想が素晴らしいし、水圧や仮死状態への説明もしっかりエビデンスを用意した上で取り組んでいることが良く分る。
キャメロン監督が、エンターテイメント映画とは何かを知り尽くした、後半のエンディングまでの数分が素晴らしい。
キャメロン監督の映画をもう一度、見直してみたい。また最新作が待たれる。

“毎日が映画日和” 85点




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屋根の上のバイオリン弾き「Fiddler on the Roof」 [珠玉の名作]

☆屋根の上のバイオリン弾き「Fiddler on the Roof」
(1971年制作 ノーマン・ジョイソン監督 脚本:ジェイソン・スタイン
撮影:オズワルド・モリス 音楽:ジョン・ウィリアムス 挿入歌作詩:シェルドン・ハーニック、作曲:ジェリー・ボック 原作:ショレム・アレイハム
トポル ノーマ・クレイン、ロザリンド・ハリス、ミシェル・マーシュ
ニーバ・スモール、エレイン・エドワーズ、キャンデス・ポンスタイン
モリ―・ピコン、ポール・マン、レナード・フレイ、マイケル・グレイザー
レイモンド・ラブロック)
      
久しぶりに見る3時間の大作で、19世紀末の帝政ロシア領シュテットルに暮らす信心深いユダヤ教徒の貧しい牛乳屋テヴィエ家を描いた物語。

しかもミュージカルで、挿入される数々の歌も映画の流れに良く合っていて退屈しないで観られる。
今は観られなくなった正統派大作映画で、CGなどは無い。
伝統を重んじて、信心深く地域の人達にも認められ、貧しいながらも夫婦仲良く5人の娘と暮らすテヴィエ家族の長女に縁談が持ち込まれることから物語はスタートし、幼馴染同士の長女の結婚、次女の信念を貫く結婚、三女の愛を大切にする結婚などを描きながら、政治的情勢から居住地を追われ新たな土地へ出発するところでエンディングとなる壮大な家族の愛の物語。

また、権力に翻弄される人々や、権力に抵抗しようと立ち上がる人々も描いている。3時間の作品の中に、ユダヤ人の抱える運命も取り入れ壮大な抒情詩が綴られる。撮影が素晴らしい。音楽が素晴らしい。挿入される数々の歌が良い。やはり「Tradition=伝統の歌」「Sunrise Sunset=陽は昇り陽は沈む」が印象深く残る。

美術等スタッフの仕事がいいのだろう、農村の風景がとても良く出来ている。
ロケ地の風景もきれいで、撮影も美しい、夕陽の沈むシーンなどは圧巻である。
時代考証は、実際に良くは解らないが当時はこうだったのだろうと、いかにもそれらしく感じさせてくれる。すべてに一流が揃うとこのような映画が出来るのである。

トポル(イスラエル出身)は、「フォロー・ミー」や「007ユア・アイズ・オンリー」に出演し存在感ある演技を見せているが、「フォロー・ミー」は、キャロル・リード監督後期の名作で、トポルの持ち味が良く出ている映画である。テヴィエ役は舞台でも当たり役で、堂々と演じ見るものを共感させる。伝統と格式を重んじながらも、娘たちの気持ちを大切にしてくれる優しい父親を演じていて、その風貌と相まってか安心感を与えてくれる。
妻役のノーマ・クレインも熱演、娘役の3人も好演。肉屋、レビ、仕立屋、隊長などそれぞれ上手くて手堅い演技。

長年住んでいる土地を追われることになりながらも、それぞれが逞しく生きようとする姿が素晴らしい。ときどき出てくるバイオリン弾きが、明日への希望を奏でているようで、前向きになれる映画で素晴らしかった。(アイザック・スターン演奏とのこと:ユダヤ系)

ノーマン・ジェイソンは、「夜の大捜査線」「華麗なる賭け」「シンシナティ・キッド」「オンリー・ユー」「ザ・ハリケーン」「月の輝く夜に」などの傑作揃いの監督だが、初期のコメディ作品や「フィスト」「ジャステス」「結婚しない族」
「ソルジャー・ストーリー」「アグネス」「アザー・ピープルズ・マネー」「僕のボーガス」などの作品が未見のため、一刻も早く見てみたい。

“毎日が映画日和” 90点

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ワイルドアパッチ「Ulzana's Ride」 [ロバート・アルドリッチの世界を楽しもう!]

☆ワイルドアパッチ「Ulzana’s Ride
(1972年制作 ロバート・アルドリッチ監督、脚本:アラン:シャープ
撮影:ジョゼフ・バイロック 音楽フランク・デヴォ―ル
バート・ランカスター、ブルース・デイヴィソン、ホルヘ・ルーク、リチャード・ジャッケル、ジョアキン・マルティネス)
       
ロバート・アルドリッチの監督デビュー間もないころの作品「アパッチ:1954年」で、自立して生きようとすることから追っ手に負われるインディアン・マサイ(バート・ランカスター)を描き、今度は居留地から抜けだしたアパッチ族のウルザナとその一味を追う役をバート・ランカスターに演じさせている。

新任の将校と部下20名を引き連れ、追跡するのだがことごとく裏をかかれてしまい、最後の賭けに出て勝負に出る。若い将校(ブルース・デイヴィソン)は、補佐役のマッキントッシュやインディアンの傭兵ケ二タイの忠告を無視し自分の意見を主張し、二手に分けた一方を全滅に追いやる。

相手を熟知している賢者の言うことを聞かず、自分の意見を押し通すことから派生してしまう予期せぬ出来事、権力者と従者の関係、命令には服従の騎兵隊の上下関係、アパッチの手口の残酷さに驚き、残虐行為の理由を理解できない若い将校、契約した兵士だからとウルザナを倒すケ二タイの忠誠心など、見応え十分の映画となっている。

ケニタイ役、ウルザス役の2人が、なかなかの演技をみせれば、貫録のバート・ランカスターは、老練な先導役を淡々と演じていて、その積み上げた芸の幅を見せてくれる。リチャード・ジャッケルが、なかなか渋い演技を見せている。

アルドリッチ作品は、ここ数カ月で「アパッチ」「キッスで殺せ」「北国の帝王」「合衆国最後の日」「フリスコキッド」「カリフォルニア・ドールズ」「ハッスル」とこの映画で、8作品を見たことになるが、骨太の男臭い映画に魅かれる。傑作の「特攻大作戦」「ロンゲスト・ヤード」「飛ベフェニックス」等はさておいて、なかなか作品と巡り合えない「枯葉」「ガン・ファイター」「女の香り」「燃える戦場」「クワイヤボーイズ」が、見られるようDVDの発売を切にお願いしたい。

”毎日が映画日和“75点

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バンドレロ「Bandolero」 [ラクエル・ウェルチを楽しもう!]

☆バンドレロ「BANDOLERO」
(1968年公開 アンドリュー・V・マクラグレン監督、脚本:ジェームズ・リー・バレット、撮影;ウィリアム・H・クローシア、音楽ジェリーゴールドスミス   ジェームズ・スチュアート、ディーン・マーティン、ラクエル・ウェルチ、ジョージ・ケネディ、ハリー・ケリー・Jr、アンドリュー・ブライン)
     
ラクエル・ウェルチ見たさに、久し振りに見た西部劇。ジェームズ・スチュアートとディ-ン・マーテインが、兄弟を演じていてどちらも悪役なのが面白い。

銀行強盗が失敗し、保安官(ジョージ・ケネディ)に捕まった弟(ディーン・マーティン)を兄貴のジェームズ・スチュアートが助けて逃亡させる。
銀行強盗の際、たまたま居合わせた夫を殺されたラクエル・ウェルチが、人質としてディーン・マーティン一味に拉致され手薄になった町の銀行から奪った大金を持って合流したスチュアートも一緒に逃亡が始まり、保安官は追跡隊を結成し、国境を越えてメキシコ領まで追いかける。出だしはなかなか快調で、アンドリュー・V・マクラグレン監督のアクション演出も冴える。

弟一味の不協和音が忍び寄る中、メキシコの山賊に付け狙われ追跡隊も何人か殺されていく。
最後は、追跡隊と保安官に捕まった一味が、山賊に襲撃されるが銃撃戦の末山賊一味を追い払う。
しかし、ラクエル・ウェルチを救おうとディーン・マーティンが銃弾に倒れ、続いてスチュアートも銃弾に倒れる。
マーティンと心を寄せ合っていたウェルチが、兄弟を埋葬し保安官と共に帰って行く。

以上のようなストーリーで、西部劇の定石を踏んでいて面白い映画だった。男臭い映画が得意の監督で作品のほとんどは、戦争か西部劇で大味だが骨っぽい映画を作る監督。
後年はテレビ映画も多く、見られないのが残念だが、
娯楽映画として十分見応えある作品となっている。(作品によって、出来不出来が多い監督でもある)

ラクエル・ウェルチが、この時28歳でエキゾチックな姿を見せ、ファンとしてはたまらない作品。
保安官ジョージ・ケネディが、ラクエル・ウェルチ目当てに追いかける保安官を熱演している。

“毎日が映画日和” 70点(ラクエル・ウェルチに10点おまけ)

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ザ・ドライバー「The Driver」 [ウォルター・ヒル監督のクールタッチが堪らない!]

☆ザ・ドライバー「The Driver」
(1978年公開 ウォルター・ヒル監督・脚本 撮影:フィリップ・H・ラズロップ、音楽:マイケル・スモール  ライアン・オニール、ブルース・ダーン、イザベル・アジャーニ、ロニー・ブレイクリー、マット・クラーク)
    
大好きなウォルター・ヒル監督の作品で、犯罪者の逃亡を請け負うプロのドライバーをライアン・オニールが演じ、甘い顔に似合わずクールでスタイリッシュな演技を披露している。ヒル監督初期の傑作で、セリフを極力抑えた緊張感溢れる映画で、脚本も練りに練られている。

逃走に使う車は、足が付かない様に盗難車を使用し、仕事が終わった後はスクラップにして痕跡を残さず、気に入らない相手の仕事は引き受けないという徹底ぶり。ドライバーを捕まえようと必死になる刑事に、ブルース・ダーンが扮し執拗な執念を見せる。捕まるか、逃げられるかの虚々実々の駆け引きが展開され、プロとプロの戦に謎の女が絡み攻防が繰り広げられる。
警察の罠、大金の行方を巡るトリックなどスリリングに映画は進み、最後は漁夫の利を謎の女が浚うというスト-リ-。

イザベル・アジャーニは、フランスを代表する女優でセザール賞主演女優5度受賞、カンヌ、ベルリンでも主演女優賞を受書、アカデミー賞主演女優賞にも2度ノミネートされている実力派。
この映画、出演時は24~25歳の頃で、エキゾチックでミステリアスな女をムード満点に演じている。
今や78歳とすっかり重鎮となった現役俳優で、主演もこなす名脇役のブルース・ダーン(当時42歳)が、(1960年代の西部劇等にどちらかというと悪役の端役で出演し、印象深い役を多数演じている。)執念深い刑事を熱演している。
マット・クラークが、ブルース・ダーンの行き過ぎを心配する同僚の刑事役を演じている。

ウォルター・ヒル監督は、監督デビュー作の「ストリートファイター」でも、ブロンソンとジェームズ・コバーンを主演にしたクールで男臭い傑作を生みだしているが、もともと脚本からスタートした人で、「マッキントッシュの男」「ゲッタウェイ」の脚本や「エイリアンシリーズ」の制作や原案、脚本を担当、ヒット作品「48時間」「48時間パート2」の監督などでも知られる、ハードでクールな男臭い映画を得意とする才能豊かな映画人である。最近見た映画では、「ブロークン・トレイル」というテレビムービーが印象に残っている。

この映画では、徹底して主人公にセリフを言わせず、寡黙なプロを演じさせて、ライアン・オニールの“いいとこのお坊ちゃん風”イメージを見事に覆してくれた。最近では、リドリー・スコットの「プロメテウス」の制作に参加したり、スタローンの「バレット」の監督とまだまだ現役で、これからの作品も楽しみである。
リュック・ベッソンの「トランス・ポーター」の設定は、もともとこの映画のドライバー像から来ているのではないか。誰か知っている人いますか。

“毎日が映画日和” 85点

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暗くなるまで待って「Wait Until Dark [手に汗握るサスペンス!!]

☆暗くなるまで待って「Wait Until Dark」
(1967年公開 テレンス・ヤング監督、脚本:ロバート・ハワ―ド・カリントン、ジェーン・ハワード・カリントン 撮影:チャールズ・ラング、音楽:ヘンリー・マンシーニ、製作:メル・ファーラー
オードリー・ヘップバーン、アラン・アーキン、リチャード・クレンナ、ジャック・ウェンストン、エフレム・ジンバリスト・Jr, ジュリー・ハロット、サマンサ・ジョーンズ)
     
劇中の会話、出来事が、限られた空間で演出されたいかにも舞台向きの極上のサスペンス映画である。
この映画は、出演者も7名と少ないのだが、スージーとサム夫婦が暮らす部屋でほとんど撮影されており、さまざまな小道具が印象深く使われる。

限られた範囲の中でも、良い映画が作れる見本のような映画である。
出張先の夫が、女性から預かった人形に仕込まれた麻薬を巡って3人の男が夫婦の自宅を訪ねてくることから起こる事件をサスペンスタッチで描く。

3人組の一人、リチャード・クレンナは、「ランボー」でのトラウトマン大佐役が印象深い他、さまざまな映画でお目にかかる俳優で、この映画ではスージーを信頼させる夫の友人役を演じている、相棒のカルリーノ刑事のジャック・ウェストンは「華麗なる賭け」での強盗犯の一人で重要な役を演じていたが、この俳優もまた助演等でよく見かける俳優である。
主犯格のアラン・アーキンは、舞台出身の演技派男優で、シリアスドラマからコメディまで幅広く演技をこなす名優の一人。この映画でもその能力を如何なく発揮し、狂人っぽい演技で大いに怖がらせる。
夫役エフレム・ジンバリスト・Jrは、スージーの夫役で出番は多くないものの、良き夫役で好感度を上げている。

最後は、仲間割れで生き残ったアラン・アーキンとスージーとの対決となるが、暗闇の使い方、洗濯機や冷蔵庫の使い方など、随所に演出の上手さが際立つ演出で十分怖がらせてから敵を倒す。

靴の足音で人物を特定できたり、窓のウィンドウを上げ下げすると電話が掛かってくるとか、室内の者に触っているとか、視力以外の人間の五感を働かせ犯人に気付いていくあたりやグロリアに助けてもらい、犯人達を特定していく当たりの演出も徐々にサスペンスが盛り上がる効果を生んでいて見事である。

事件解決に大いに協力する少女グロリア役のジュリー・ハロットが、大活躍で彼女の登場シーンがこの緊張感漂う映画の息抜きとなっている。
人形を探すものの見つからないのは、グロリアが勝手に持ち出していたためで、
人形の存在を確かめてからの後半は、特にサスペンスが盛り上がる。

この手の演出は、ベテラン監督テレンス・ヤングにはピッタリの題材だったと思われる。
実生活では、オードリーが看護師をしていた時代、戦地で手当てを受けていたという逸話もあるが、彼女の持つ柔らかい雰囲気を生かしながら芯の強い女性像を上手く引き出していて、オードリーの隠れた名作となっている。テレンス・ヤング監督の名作の1本ともなった。

大いに怖がらせて、やっと落ち着いたかと思わせておいて最後に、もう1回怖がらせる辺りは、主人公が盲人なだけに観客も凍りつくシーンとなる。
映画って本当に、面白いです。

“毎日が映画日和” 90点


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柳生武芸帳ー夜桜秘剣ー [時代劇の名作を東映テイストで!!]

☆柳生武芸長―夜桜秘剣―
(1961年公開 井沢雅彦監督 脚本:結束信二、撮影:東映 音楽:阿部  
  皓哉  近衛十四郎、品川隆二、山城新伍、花園ひろみ、堺俊二、里見浩太郎、和崎隆太郎、北龍二、徳大寺伸、阿部久洲男)
       
東映版「柳生武芸長」で、1961年から64年まで9本制作されている。
原作とは違い、霧の多三郎を中心の展開というよりは、柳生十兵衛を物語の
主人公に据えていて、近衛十四朗の剣技を生かした映画となっている。

この映画では、霧の多三郎の出てくるシリーズ2作目で、それ以後多三郎が出
てくるのは5作目となる。霧の多三郎演じる品川隆二は、4作目では柳生又十
郎を演じていて、東映版は、原作と設定を大きく変えていることのがわかる。

柳生武芸長の一巻浮月の巻が霧の多三郎に盗まれ、第二巻水月の巻を巡っての
大老土井との攻防を描いている。水月の巻には、徳川家への謀反を誓う諸大名
の連盟が記されており、その筆頭に柳生の名前が記載されているというもので、
将軍家光もその理由を知り、土井大老と配下の霧の多三郎の仲間との戦いに挑
むというもの。

東映時代劇お馴染みの顔ぶれで、近衛十四朗と品川隆二のコン
ビは、その後テレビで「素浪人月影兵庫」「素浪人花山大吉」に繋がっていく。
将軍家を脅かす悪の勢力と戦う柳生一族の十兵衛という図式は、多くのテレビ
で知れ渡っているが、この映画シリーズが最初なのかもしれない。東映版より
先に東宝版(稲垣浩監督:三船敏郎主演)があるが、こちらは原作に忠実な霧
の多三郎を中心に描かれているとのこと。(DVD早く出してほしい!)

いずれにしても、9本制作されたということはヒットしたのだろう。確かに近
衛十四朗の剣さばきは、鮮やかで早い相当訓練していたことを伺わせる。
若かりし頃の、山城新伍や里見浩太郎がそれぞれ将軍家光と永野信濃守を演じ、
大久保彦左衛門役の堺俊二、徳大寺伸、北龍二なども出演し楽しませてくれる。

昭和36年の映画で、多くの国民に受け入れられていた時代劇として、大衆娯
楽の一翼を担っていたことだろう。退屈しないで見られた。

“毎日が映画日和” 65点

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悪の法則(リドリー・スコット監督)「The Counselor」 [人間の深淵を鋭くえぐるリドリー・スコットの異色作]

☆悪の法則「The Counselor」
(2013年公開 リドリー・スコット監督 脚本:コーマック・マッカーシー、音楽:ダニエル・ベンバートン、撮影:ダリウス・ウォルスキー
マイケル・ファスベンダー、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアス、ハビエル・バルデム、ブラッド・ピット、ロージー・ぺレス、ナタリー・ドーマー)
     
見始めて前半途中で見るのを3回止めた映画で、リドリー・スコットの映画としては、つまらないなあと思っていたのだが、じっくり腰を据えてみてみると、なかなか面白い映画で”不条理の世界“を主人公のカウンセラーを通じて見せてくれる。

さまざまな警告が為されているにも関わらず、気が付かず、金のために裏の世界の仕事に関わろうとする弁護士が、自分の意思とは関係なくいつの間にか逃れられない世界へ入り込んでいく。
欲望への警告、覚悟への警告、自らの行為には常に責任がありその結果は甘んじて受け入れる覚悟が必要なのだと教えている。

前半、主人公のカウンセラーとライナー(バルデム)、主人公とウエストリー、主人公と宝石商、カウンセラーとローラ、ローラとマルキナの会話に、その覚悟や欲望への警告などが散りばめられている。

豪華でカッコ良い車や最先端のファッションセレブな生活の裏に潜む、悪への警鐘に気付かずに、気づいた時にはもはや抜け出せなくなっているという怖さ。自分とは全く関係ないところで、意思決定がなされ、その影響下に置かれ、何事にも代償が伴うということを知らされる怖さ。
メキシコの有力者役のヘフェが、電話でカウンセラーに”選択したら結果は受け入れるしかない”と諭す場面に、この映画のテーマがあるように思われる。

キャメロン・ディアスが、麻薬を奪う悪い女を熱演し(儲け役である)、ファッショナブルな衣装に身を包み大胆な演技を披露する。ブラッド・ピット、バビエル・バルデム、ペネロペ・クルスなどの豪華俳優が共演。
はずれの無い監督リドリー・スコットの難解だが、スタイリッシュで骨太の映画。

メキシコ組織の麻薬を奪おうとするマルキナとメキシコ組織が絡み、複雑な様相を見せるのだが、マルキナの企みを、カウンセラーとライナーの仕業と思い込んだメキシコ組織がライナーを殺し麻薬を奪い返す、組織に奪いかえされたマルキナ(キャメロン・ディアス)は、ウェストリー(ブラッド・ピット)の資産に目をつけ、ブロンド女に罠を仕掛けさせ奪った挙句殺してしまう。

麻薬組織に、カウンセラーの恋人ローラ(ペネロペ・クルス)も殺され、途方に暮れるカウンセラーが結局どうなったかは描かれていない。
ストーリーは要約すると以上なのだが、数回見ないと細部までは理解できないだろう。本音を言えば、もっと解り易い映画にしてほしかったのだが、、、、。

“毎日が映画日和” 80点

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